宗教学者・人類学者。思想家。1950年、山梨県生まれ。中央大学総合政策学部教授を経て、現在、多摩美術大学美術学部教授・芸術人類学研究所所長。
大学院修士卒業後、チベットでチベット仏教の修行をした。 チベット密教とフランス構造主義を関連づけて論じ、80年代ニューアカブームの寵児となる。 「聖なるもの」といった宗教の理解に関しては定評がある。
新潮文庫1998 対談本で面白いと思うものはほぼほぼないのに、古本屋で見つけたらついつい買ってしまって後悔する。今回も後悔する方の一冊だった。 3人はわかり合っているのかもしれないけれども、読者は置いてけぼり。もしかしたら当の3人だって相手の言っていることが分かっていないのかもしれないと思うくらい。 1998年の本。読んで感じたのは、東日本大震災で日本人の価値観や考え方が大きく変化を迫られたということ。原発や自然について話している部分があるが、分からないなりに違和感を感じた。 印象に残ったのは四季についての話。和歌の世界において早い段階で日本に四季があると規定してしまい、それが今のいままで続い…
音楽家の坂本龍一さんが亡くなった。 去年知ったことだけど、坂本さんも縄文ファンだった。 隣町の床屋のオヤジ(高校からの友)に、 坂本さんのような髪型にしてくれと言う。 オヤジは「そがんこと、でけん」と答える。 仕方ないので後頭部を大分刈り上げてもらった。 去年の秋、天草の図書館で潜伏キリシタンの本を漁っていた時に、書架の中から運よく「縄文聖地巡礼」を発見(発掘)した。2010年5月発刊。パラパラページをめくり「これは買わんといかん!」と思い、帰宅するやいなやアマゾンで買い求めた。 宗教学者中沢新一氏との共著で、二人で北海道から沖縄まで日本中、縄文の聖地を巡礼しながら現代の文明を自問し、批判する…
雨の中、娘氏は都内へ。知り合いづでて某メディアから出演依頼を受けている。 最終的に引き受けるかどうかは未定だけれど、社会科見学と思ってとりあえず行ってみれば〜、と勧めておいた。 「あなたにぜひお願いしたい」と誰かに言われたことは、自分が思うよりも適性のあることなんだと思うので、嫌じゃなければ思い切ってトライしてみるといい。とりわけ若いうちは。 このところ、何かと彼女に行ってみれば、やってみれば、とすすめている気がする。 自分からがつがつ何かに手を伸ばしてる感じは特にないのに、向こうからいろんなものが降ってくる感じ。 あんなに一日中引きこもって病んでいたのが嘘みたいに、娘氏の日常がアクティブにな…
おはようございます。 読書がライフワークになっている 医療業界のコンサルタント ジーネット株式会社の小野勝広です。 先日ある歴史番組を観ていた時に 娘に仏教は勉強しなきゃダメだぞ…と話したら 父さんは仏教の何を知ってるの?と聞かれ 絶句しました。 そうです。 何も知らないに近いわけです。 何となく日本人だから仏教みたいな感じはあるし、 おそらく知らず知らずのうちに 何らかの仏教的な価値観が身についているというのは 少なからずあるとは思うんです。 しかしそれが何?と問われると う~む…と唸るばかり…。 娘とそんな会話をしていた時に あ!と思い出しました。 以前に面白そうな本を買っていたんです。 …
血圧値 116/78/81 酸素飽和量 99% 体温 36.3℃ 体重 67.4キロ昨夜は早く寝たので、なかなか良い感じです。と言っても11時30分頃に寝たんですが😃気候病は、慣れてきた❗室内気温23℃、外気は17℃で寒いくらい❗ 着るもの困りますね😅 入院前と比べて5キロ痩せたので、LからMにサイズダウンしたかも。微妙だなあ。ニュースによれば。南米ペルーの世界遺産「ナスカの地上絵」で知られる南部ナスカの丘陵地で7日までに、植物を描いたとみられる地上絵が新たに発見された。長さ約60メートル、幅約30メートルで、トウモロコシか、地元に自生するハマビシ科の植物を描いたものとみられる。地元メディアが…
血圧値121/76/68 酸素飽和量 97% 体温 36.4℃ 体重 68.0キロ 曇りで涼しい朝です。天気は毎日変化します。6月の花と言えば、紫陽花。目黒通りの歩道の傍らにも咲いています。これは昨日の様子。 良いお天気でした。今朝はちょっと雨模様。 青や紫など清潔感のある彩りが特徴的な紫陽花ですが、実は「移り気」という意外な花言葉を持っています。 これは、なかなか意味深長。 英語ではCapriceなのかな。「気まぐれ、移り気」。思い付きで行動を起こす傾向を指すが、「わがまま」が原因であることを示唆することが多い、そうです。要、注意!音楽では〈奇想曲〉とか〈狂想曲〉という変な単語に訳されますね…
孫の子供の日のプレゼントにと、蔦屋書店で「ピタゴラスイッチ」のおもちゃを買い、そこで見つけた中沢新一の『レンマ学』(講談社)を同時に購入した。 このところずっと野口裕之氏の『白誌』誌上の哲学的な日本文化論や裕之氏独自の科学論や、なかんずく野口整体における身体論などについて、私なりに考えを巡らしてきて、頭の中がいささか混乱し、疲れてもきていたので、ちょっと一休みという感じもあったための購入だったと思う。 この中沢新一の『レンマ学』は、一言で言ってしまえば人類が築き上げてきた<知>について、西欧的な<知>を東洋的な<知>に対峙させ、後者を土台とした新たな<学>を再構築しようとする、無謀とも言える壮…
『アースダイバー 神社編』 中沢新一著 (講談社, 2021.4) 「日本人の先祖は、どこから来て、どうやって日本人になったのだろう?」 最近の研究では、1万5千年くらい前に、もともと住んでいた縄文人と外から来た弥生人が一緒になって日本人の源になったようだが…、本当か? この疑問に人類学者の中沢新一は、身近な「神社」を通して明解に答えてくれる。 僕は、子供の時から、自分の先祖はどこから来たのだろう?と、疑問を持っていた。父に聞いてみると祖父は稲佐山で被爆し、その後運転中に脳卒中(?)で亡くなったらしい。だから詳細はたどれないのだが、親類が調べたところ「濵田」家は、島根県の浜田市から長崎の旧西彼…
2008年2月18日配信の「鈴木敏夫のジブリ汗まみれ」です。 http://podcasts.tfm.co.jp/podcasts/tokyo/rg/suzuki_vol20.mp3 鈴木:あ、どうも。わざわざありがとうございます。 中沢:いえいえ。 鈴木:こんな遠い所まで。 中沢:遠くもないですよ。 鈴木:そうですか? 中沢:ここはどういう場所なんですか? 鈴木:何か考える時は、大概ここでみんなで打ち合わせですね。 中沢:良い場所だなー。 鈴木:そうですか?ありがとうございます(笑)あ、そうだ。『ゲド』を読むときに参考させていただいて。ちょっと人数も多いですけれど。 中沢:ジブリって何人いる…
「日本人は思想したか」 吉本隆明梅原猛中沢新一 平成11年1月1日発行 新潮文庫 日本を代表する思想家たち3人の鼎談。一番若い中沢さんが全体の進行役を務めるような形で鼎談が続いていく。あとがき含めて343ページの文庫本。なかなか、充実。 吉本隆明さん、1924年(大正13年)東京生まれ。詩人。思想家。梅原猛さん、1925年(大正14年)仙台生まれ。哲学者。中沢新一さん、1950年(昭和25年)山梨生まれ。宗教学者。チベット密教に詳しい。 大体、なぜこの本を読もうと思ったかと言うと、聖徳太子のことを書かれた何かを読みたいなと思って検索していたらこの本が引っかかった。「聖徳太子」「お薦め本」かなに…
最近読んだ本など。 ビル・パーキンス著『DIE WITH ZERO』 中沢新一著『僕の叔父さん網野善彦』 木村泰司著『世界のビジネスエリートは知っている ルーヴルに学ぶ美術の教養』 どれも他人に勧められて読んだのだけど、面白かった。 最初の本は、最近、偶然にも私が思っていたことと通じる部分があったので、 「そうそう!そうだよね!」とかなり共感ができた。そして、自分も何か前進したくなった。ゼロで死ね、いい言葉だわ。意外とさらっとするっと読める。 2番目も、日本の歴史や民俗学の深層までに触れられていて、勉強になった。網野さんから受けている影響が多大にあったのだと、背景をなんとなく知れたことで、中沢…
一条真也です。『亜宗教』中村圭志著(インターナショナル新書)を読みました。「オカルト、スピリチュアル、疑似科学から陰謀論まで」というサブタイトルがついています。著者は1958年、北海道小樽市生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程満期退学。宗教学者・編集者・翻訳家。昭和女子大学非常勤講師。ブログ『教養として読む世界の経典』、ブログ『聖書、コーラン、仏典』で紹介した本をはじめ著書多数。 本書の帯 本書の帯には、「なぜ、信じるのか?」という言葉を中心として、「妖精写真」「動物磁気」「エスパー」「反進化論」「臨死体験」「シンクロニシティ」「千里眼」「Qアノン」「ニューエイジ」「UFO」「ポスト…
終わりのない日常を生きろ オウム真理教の一連の事件があったのにに宮台真司によってかかれた本。 未だにオウム事件に関わる死刑囚の刑の執行がされて5年以上たつが、この事件はいまだに多くの人の印象に強く残っていること、また著者の宮台氏が最近いくつかの(切り付け事件と不適切行動にて)ニュースになっていることから読んでみた。終わりなき日常を生きろ (ちくま文庫 み 18-1)作者:宮台 真司筑摩書房Amazon
こんにちは。 今年は花見はしそこなってしまいました。開花が遅かったというのもあるけれど。でも、ソメイヨシノも開花とともに若葉も出てきて、いつもとは違う感じだったと思います。 前回、予告したように、栃木県鹿沼市の岩山に行ってきました。でもその前に、丹沢のエボシ山から。 トレッキングシューズを新しくしたので、その足慣らしに、ゆるく行ける山に行きました。そうして選んだのが、大山の麓にあるエボシ山。マイナーな低山だし、道もはっきりしなくて、尾根を歩けばいいんだけど、それでもときどきルートファインディングが難しかったりとかもありました。山頂の標識のエボシの絵はかわいいんですけどね。 ちょっと落ち葉が積も…
⚫︎マルセル・デュシャンに関する、エリー・デューリングのテキストをAIに助けられながら読んでいる。 20世紀初頭の芸術家たちの間では「四次元」に関する関心が高まっていた。ただそれは、意外なことにアインシュタインの影響ではない。多くの人は、四次元を探求した数学者、チャールズ・ハワード・ヒントンの著作か、彼から大きな影響を受けた建築家(四次元の伝道師と呼ばれた)、クロード・ブラグドンの著作から、関心を持つようになる。以上は、エリー・デューリングのテキストに書かれていることではない(中沢新一の「四次元の花嫁」とかに書かれている)。 デューリングは、デュシャンの特異性を、彼が「四次元」に関して受けた影…
今回は最近読んだばかりの本のご紹介です。著者は椎名亮輔さん(同志社女子大学教授)、タイトルは『狂気の西洋音楽史〜シュレーバー症例から聞こえてくるもの』。ご本人曰く「あまり反響がなかった」そうですが、私は純粋に楽しめました。知的・音楽的好奇心を大いに刺激する一方で確かにやや難解な面は否めなかったですが。 この書籍が大胆にも試みているのが、西洋音楽史を「狂気」から読み解いていくというもので、ラモーの甥、シューマン、マーラーが取り上げられています。時代区分的にはバロック、ロマン派を経て近代に至る謂わば西洋音楽史の「表舞台」ですが、こうした時代区分というのは基本的には便宜的なものであると考える私には、…
GWに諏訪大社にいくのでチケットを取ったり、色々調べたりする。折口信夫や中沢新一の本での知識はあるが松本や安曇野に行く際の通過点に過ぎなかった場所なのですごく楽しみ。帰りは甲府にも寄れたらなと考える。 田山花袋の田舎教師を読了。とても良い。自分のよく行く、加須~羽生あたりの景色が美しく描かれる。内容も割と自分にはくらってしまうものなのでちょっとセンチメンタルな気分になる。天気が良いので公園で全部読み切ったが桜が咲いていたり、新入社員が声出しをしていたりと4月を感じる。田山花袋は一旦置いておいて夏目漱石の行人にもどる。まだ読み始めだが弟の視点、大阪からはじまる話で"それから"とは違うのだなと感じ…
カサンドラ(北斗の拳) Wikipediaより引用 ① カサンドラとは:プリアモス王とヘカベーとの間に生まれた。長兄にイーリオスの英雄ヘクトール、兄に「パリスの審判」で知られイーリオスに戦乱(ひいては滅亡)をもたらしたパリスを持つ。同じく予言能力を持つヘレノスとは双子だという。 アポローンに愛され、アポローンの恋人になる代わりに予言能力を授かった。 國學院久我山高校の斎藤選手 Wikipedia ② しかし予言の力を授かった瞬間、アポローンの愛が冷めて自分を捨て去ってゆく未来が見えてしまったため、アポローンの愛を拒絶してしまう。 憤慨したアポローンは、「カッサンドラーの予言を誰も信じないように…
二村ヒトシ 中沢新一 宮台真司 会田誠 加藤学 清水高史 佐藤源○ 徐熙 ミシェル・セール 鈴木先生 ヴィトゲンシュタイン
東京ステーションギャラリーの『安井仲治 生誕120年 僕の大切な写真』展を先日訪問した。この企画展は愛知県美術館、兵庫県立美術館でも巡回展示される。200点以上の作品を堪能した。 38歳で夭折した安井仲治(1903-1942)というカメラマンは写真の可能性を切り拓いた偉大なアマチュア写真家だった。戦前のわずか20年の仕事ぶりは、「写真とはかくあるべきものだ」と興奮して叫んだ土門拳や、「初めてのリアリズムであり、モダニズムではなかったか」と熱っぽく語った森山大道などから賞賛を受けている。 代表作は以下。「猿回しの図」(見物人に焦点)。「メーデー」(報道写真の先取り)。「流氓(るぼう)ユダヤ」シリ…
「作家でも音楽家でも、若い時に作るものっていうのは、 二作か三作で最初の一周期が終わります。 あれは不思議なもので、少年少女時代から 抱えてきた主題がそれである程度燃焼し尽くすんでしょうね。」 中沢新一 「その先が大変なんです。」 細野晴臣 「新しい世界を見たり作ったりするのに、 何も遠い世界に出かけていく必要はないんじゃないか。 もちろん何か知るために旅は必要ですよ。 ただ、それは今まで知られている世界を新しく組みなおすための 方法を勉強するためにやるものなんじゃないか。」 中沢新一 その後どうするのかは その時がきたら多分分かるし、 その時考えればよいのだろう。 偉大な音源アーティストでも…
著者: 谷頭和希 丸亀と東京の二拠点生活が始まった 私は、チェーンストアや街、空間について書いたり、話したりしている。肩書はその時々によってライターだったり、作家だったり、批評家だったりする。とにかく、「場所」についてあれやこれややっている人間だ。 そんな私が、去年の11月から香川県・丸亀と東京での二拠点生活をはじめた。さまざまな事情が重なり、それまで続けていた仕事を辞めてフリーランスになったからだ。さまざまな事情、というのの大部分は親類の都合で、その親類がいるのが丸亀なのである。 最初のうちは、なんだか観光気分。丸亀といえば、日本一高い石垣を持つ丸亀城や、地元を代表するB級グルメ・骨付鳥が有…
3/ 24 (日)17:00〜18:30『精神の考古学』(新潮社)刊行記念 中沢新一トークイベント+サイン会 ABC本店 https://aoyamabc.jp/products/2024-3-24 精神の考古学 作者:中沢新一 新潮社 Amazon
自動車の免許を取ったのは大学の4年、就職が決まった後だった。中央線から見える東小金井の尾久自動車教習所に通った。中央線も高架になり、かつての田舎駅たちも立派な駅ビルとなって沿線風景も一変してしまったが、教習所は昔通りの練習コースと建物の姿を見せてくれていてホッとする。 教習所の待合室にはテレビがあって、待ち時間にぼんやりそれを眺めることもあったが、そこで知った番組がアニメの装甲騎兵ボトムズだった。 ネットで調べると、テレビ東京での放送(全52話)は1983年4月から翌年3月までだから、ちょうど僕の大学4学年と重なる。浅田彰や中沢新一が本を出してニューアカデミズムがブームになった一年だ。 それま…
新しいカレンダーが配られる。明日から下半期。 古いやつを剥ぎ取り、新しいやつを貼る。時が経っていることを噛み沁め、にやにやする。 隣が今日から懲罰らしい。 終日、廊下を向いて正座してる姿を想像すると胸が痛くなる。報知器を下ろす頻度が激しい。調子があまりよくないようだ。調子が悪くなると自分の調子の悪さに敏感になってしまうタイプなのかもしれない。 もう会うこともない、というか会ったこともない相手を慮る。これが人生のよしみというやつなのだろう。 検温されたら、三十八度だった。「暑いからなあ」で時に処置はない。確かに烈しい暑さだし、まあいい。 ルールという白線を踏み越え、規制というハードルも乗り越えた…