実現はしなかったがイタロ・カルヴィーノとクラウディオ・ルガフィオーリとともにイタリア文化のカテゴリー的な諸構造を探求するための雑誌刊行を企画していたことがベースとなって考えられ書きつづけられたエッセイの集成。 そっか、カルヴィーノとアガンベンは交流があったのか、と知ったことだけでも価値がある。ちなみにこの雑誌の企画の先にあるカルヴィーノの著作は邦題『カルヴィーノの文学講義 ―新たな千年紀のための六つのメモ―』(朝日新聞社 1999, 岩波文庫版は『カルヴィーノ アメリカ講義』2011)。少し読んだ記憶があるが、ほとんど忘れているのでまた覗いてみたい。 本書ではアガンベンの初期から長年にわたって…