予告殺人 (クリスティー文庫) 作者:アガサ・クリスティー,田村 隆一 早川書房 Amazon 普通の推理小説は事件が進行する事で、話が進みますが、ミス・マープルのシリーズは、群像劇的に話が進みます。群像劇とは、特定の主役を設けずに構成する作品の事です。では何故、ミス・マープルという主役がいるのに、群像劇的な作品と、自分は感じてしまうのか?それは、ミス・マープルが作品の中では、ただ「噂話が好きなお婆さん」という立場になってしまうからです。ミス・マープルは洞察力は鋭いですが、ただのお婆さんです。なので、マープルが事件と関わる時は、「噂話が好きなお婆さん」として、関係者に会い、事件以外の会話や噂話…