五月革命は、1968年5月10日にフランスのパリを中心に発生した反グローバリゼーション、自由と平等と自治を掲げ反体制運動。「パリ五月革命」ともいう。 学生運動が労働運動と結びつき、ゼネストに発展し社会危機となったが、ド・ゴール大統領による議会解散・総選挙により収拾した。労働者の団結権、特に高等教育機関の位階制度の見直しと民主化、大学の学生による自治権の承認。大学の主体は、学生にあることを法的に確定させた。
(なんかタイトルが羽海野チカさんの漫画のような感じになってしまった) 小池百合子東京都知事が静養というニュースが流れている。これを聞いて、5月革命の時のシャルル・ド・ゴールを思い出した。 ド・ゴールといえば、パリに飛行機で行ったことのある人なら必ず聞いたことのある名前だろう、シャルル・ド・ゴール空港の名前の由来となった人物だ。あるいは、原子力空母の名前としてもよく知られている。ド・ゴールは1890年生まれ、軍人として知識と経験を積み、フランス軍最年少の49歳で少将となり、第二次世界大戦中1940年にパリが陥落するとロンドンで亡命政府「自由フランス」を結成し、44年には連合軍とパリを奪還する。戦…
読んだ本 テリー・イーグルトン『文化と神の死』青土社 (2021) 宮台真司『正義から享楽へ:映画は近代の幻を暴く』blueprint (2022) ルネ・ジラール『暴力と聖なるもの 新装版』法政大学出版局 (2012) マックス・ヘイスティングス『ヴェトナム (上) :壮大な悲劇1945-1975 』白水社 (2023) つづきを読み進めた。 nainaiteiyan.hatenablog.com ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 『ヴェトナム (上) 』 高校生の時は数学と化学をメインに勉強していたので、自分は全く世界史の知識がない。この…
『ゴールドマン裁判』©Séverine Brigeot 日本では実に多くの映画祭が開催されている。東京国際映画祭や山形国際ドキュメンタリー映画祭のような大規模なものや、フランス映画祭やイタリア映画祭のように特定の国の映画を紹介するもの、そしてその他各種の小規模の特集上映まで入れると、毎週のようにさまざまな映画祭のニュースが飛び込んでくる。 そんな映画祭の情報が溢れるなか、カンヌ映画祭のいち部門である「監督週間」の作品が東京で上映されるという企画が2023年に初めて立ち上がる。12月8日にスタートする「カンヌ 監督週間 in Tokio」をここで紹介してみたい。 「監督週間」を見る意義 世界で最…
ヘタリア 4 Axis Powers (バーズ エクストラ) 作者:日丸屋秀和 幻冬舎コミックス Amazon 10月27日の視聴 ・『世界サブカルチャー史 欲望の系譜3 #1「日本 逆説の60-90s〜60年代①」』 →“アメリカ”ver.はこちら⇩。 【2023年『5月1日の視聴』→https://moritsin.hatenablog.com/entry/20230528/1685202497】 …にしても、コレが「欲望の系譜“3”」なわけで、“1”がアメリカ編だとすると、“2”はどこいった? ※“2”はヨーロッパ編らしい。元々BSの番組なんだろうけど、ヨーロッパ編を流すと問題でもあるの…
"大学のディスクールはある意味で主のディスクールをいっそう強固なものにする"(ピエール・ブリュノ,『精神分析の再発明』p.302より又引き) 学生らの過激なまでの自由の欲求がネオリベラリズムとして回収された五月革命が生み出した大学のディスクールは、「主のディスクールの、洗練され、強化された形態」にほかならない。 五月革命後の新たな支配形態(大学のディスクール)を現に生きているわれわれは、革命を展望するとき、もはやこう問うことしか許されていない。 "精神分析の終結という出来事を内に含む革命とは何か?"(by工藤顕太) 参考文献:『精神分析の再発明』工藤顕太,2021,岩波書店
論説「映画痴人 蓮實重彦」 A 表層批評の紋切り型 蓮實重彦の表層批評はコンテクストがあってこそできる放言にすぎない。文芸批評における『夏目漱石論』(講談社文芸文庫、二〇一二年)ならば作家の伝記的事実に基づいた解釈を否定し例えばあえて「横臥」に着目したり、『大江健三郎論』(青土社、一九八〇年)においては政治性や寓意を無視して「数字[一]」にのみ触れる遊戯、曲芸だ。それは映画についても同じことで、ジョン・フォードの映画といえば『真珠湾攻撃』December 7th(一九四三年)、『ベトナム、ベトナム』Vietnam! Vietnam!(一九七一年)といった作品を完全に黙殺して恣意的に選んだ商業的…
ゲームマーケットの告知でぃーっす。 蒼空久遠工房(土シ16) gamemarket.jp 当日はここにおります。基本的には売り子です。 自サークルではないので新作は持っていかないのですが、旧作を置いていただけることになったので、テストプレイ本「テストプレイなんてしているよ 増補改訂版」は持っていく予定です。クイズ本がめっちゃ余ってるので今のところ持っていく予定なんですが、売れなさそうな気もするので他のものを持っていくかやや迷っています……。 蒼空久遠工房様の新作は「魔法使いは詠み唱う」という対戦カードゲームです。試遊も出来ますので是非お越し下さい。 merry-andrew-works(土タ0…
フランス史10講 (岩波新書)作者:柴田 三千雄岩波書店Amazon目次 第1講 「フランス」のはじまり 「フランス史」とは何か――予備的な考察 1 ガロ・ローマ時代 ガリアとガロ・ローマ ゲルマン人の大移動とローマ帝国の滅亡 2 フランク王国 ゲルマン部族国家とフランクの興隆 クロヴィスの改宗 メロヴィング王朝からカロリング王朝へ ヨーロッパ地域世界の成立 カロリング帝国の分割 3 フランスの誕生 誕生の要因 民族大移動の最後の波 領邦君主領とカペー朝の誕生 フランク神話 ランスの聖別 フランク人かガリア人か 第2講 中世社会とカペー王国 ヨーロッパ地域世界の秩序観念 1 領主権力と騎士 領…
「ジャン=リュック・ゴダール 反逆の映画作家(シネアスト)」 ジャン=リュック・ゴダールが描かんとした主義主張を初期作品から晩年に至るまでのフィルムを映し出しながら語っていくドキュメンタリー。作品の一部は好きなものもあるが監督としては特に好みの人ではないけれども、その時勢に応じての彼の徹底したメッセージのぶれない信念を感じることができて、ドキュメンタリーとしても非常に面白い作品でした。監督はシリル・ルティ。 ヌーベルバーグの旗手として華々しくデビューした初期の頃から、五月革命をターニングポイントにしての政治的な時代、70年代の内省時期から80年代に劇的な復活まで、スタッフ、役者、友人を通じて描…
一条真也です。東京に来ています。朝から水天宮のホテルと銀座のカフェで打ち合わせ。昼からはシネスイッチ銀座でフランスのドキュメンタリー映画「ジャン=リュック・ゴダール 反逆の映画作家(シネアスト)」を観ました。「昨日はヒッチコック、今日はゴダール」というわけですが、安楽死によって91年の人生を閉じたゴダールの生涯には強い関心がありました。 ヤフーの「解説」には、こう書かれています。「1950年代から1960年代にかけて起こったフランスの映画運動『ヌーヴェルヴァーグ』の代表的映画監督、ジャン=リュック・ゴダールに迫るドキュメンタリー。『勝手にしやがれ』『気狂いピエロ』などの作品の映像や過去のインタ…
ABSTRACTION展の図録で、企画の際に参照した先行研究として挙がっていて、日本語でまとまって読める抽象絵画の歴史についてのほぼ最新の文献っぽかったので、読んでみることにした。 テーマ別に章分けされており、抽象絵画は第1章と第3章 第2章にダダやシュールレアリスム、第4章にネオダダやポップアート、第5章が身体表象、第6章が政治と芸術、第7章はメディアアートになっている。 第1章から第7章までおおむね時系列順に進むが、テーマ別の章立てなので、時系列的には行きつ戻りつすることになる。しかし、その構成がわりと読みやすい。重複して登場する作家・作品もあるが、章によって着目点が違うので、復習しつつ多…
1989年 フランス 107分 監督:ルイ・マル出演:ミシェル・ピコリ、 ミュウ・ミュウ 葬儀に集まっての人間模様。 ★★★ ルイ・マル監督と言えば、サスペンス映画の傑作「死刑台のエレベーター」を撮り、スラップステップ・コメディの「地下鉄のザジ」を撮った才人。そんな彼が晩年に撮ったのが本作。1968年の五月革命を時代背景に、のどかな田舎町でくり広げられる親族の人間模様を描いている。 祖母が亡くなり、一緒に暮らしていた長男のミル(ミシェル・ピッコリ)のところへ兄弟や娘たちが集まってくる。ラジオからはパリの五月革命の様子が聞こえてくる。その影響で葬儀屋も来てくれず、葬儀の予定がすすまない。遺産相続…
ダニエル・コーエン氏追悼特集ー搾取文明と「破壊」との関連性ー さて本日はかの仏蘭西を代表する知性が遺した「思考の内容」との個人的な對決を試みてみる。 「創造的であること」を強いられる社会は幸せか 逝去した「欧州最強の知性・コーエン」の嘆き (msn.com) ーそして、事実として、テクノロジーは人間の労働に大きな影響を与えてきました。 最たる例が農業です。技術革新によって、世界中の農民が職を奪われたのは明らかです。先進国には農民はもうほとんどいません。フランスでは1〜2%です。日本でも農業人口は少ないでしょう。人口比率ではフランスと同程度ではないでしょうか。技術革新で生産性が向上したため、以前…
エデン、その後 [DVD]カトリーヌ・ジュールダンAmazon ロブ=グリエ初のカラー映画。前作『嘘をつく男』同様、この作品もチェコスロヴァキアとの共作なのだが、今回はチュニジアも共同製作にリストされている。じっさい、この作品前半の「カフェ・エデン」のシーンはチェコスロヴァキアでセットを組んで撮影されたそうで、そして後半は見てわかるとおり、青い空と白い家が印象的なチュニジアでの現地ロケである。 実はこの作品、ロブ=グリエは前もって詳細なシナリオは用意しないで撮影に臨んだのだという。そのために演技の説明が要求されるキャリアのある俳優は使わず、ほとんど無名の俳優を雇った(いつもの彼の作品のように、…
「シン・ちむどんどん」をもっと知りたい方に向けてつくりました。予習に復習に読んでくださいね〜 まずは地理からですね。普天間基地があるのが宜野湾市。辺野古のキャンプシュワブ基地があるのが名護市です。基地の沖を埋め立てていますので座り込み抗議は工事トラックが搬入されるゲート前で行われます。 1995年に小学校6年生の子が米兵3人にレイプされると言う痛ましい事件が起きました。かつてないほどの抗議の声に橋本龍太郎首相はクリントン会談で普天間基地を返還することに。その代替施設を辺野古に作ることになり、当初はヘリポートと言っていて、そんな大規模な感じではありませんでした。しかし、本当は米軍がベトナム戦争時…
(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); テレビアニメシリーズ 攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG 攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG 『攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG』とは あらすじ(「個別の11人事件」) 登場人物 公安9課主要メンバー プロト アズマ 矢野 クゼ・ヒデオ パトリック・シルベストル 茅葺よう子 高倉 内務大臣 合田一人(ごうだかずんど) 本作に登場する用語 内閣情報庁 日本の奇跡 招慰難民※ 出島 初期革命評論集 個別の11人※ 難民問題 主題歌 オープニングテーマ 前作と比べシナリオはより高…