五島美代子の歌碑 花かけに 父もますかと すかし見ぬ 好みましけむ 大鏡にゑひ 新年の歌会始をテレビで観ることがありますが、どの和歌もなるほどと思えるいい作品ばかりです。 中でも、上皇后(美智子)様の歌にはいつも心を打たれます。日々の暮らしや国民とのふれあいの中で心に浮かんだ素直な思いや愛情をつつみかくさず自然な表現で詠まれていますが、表現は控えめながらも、そのできばえは流れるように素晴らしいものです。 その上皇后様の和歌の御指導役を、皇太子御夫妻時代に務めていたのが、今回の歌人の五島美代子でした。そんな関係からか、五島美代子の短歌にもそれが当てはまるように思います。 五島美代子は明治31年(…