世の中は、様々なジェンダーバイアスや「有害な男らしさ」で満ちあふれています。『さよなら、男社会』は、インタビュアー&ライターの伊雄大氏による1冊です。本書は生活の中に溢れる様々な「男社会」の問題等を、筆者自身の経験と観測に基づき精細に描き出しています。■「男に生まれる」のではなく「男になる」 まず、はじめに本書では、筆者自身がどのように「男」になっていったのかということが考察されています。筆者は、「小学校2年生頃まで女の子っぽい服を着させられていた」と振り返ります。タイ付きのシャツやキュロットなどの中性的な格好をさせられていた理由として、母は女の子がほしかったのだろうと推測する一方で、「自分が…