短編小説、よりかは、 どこかの世界のどこかの人物の随筆、に近いものかもしれない。 綿矢りさ『意識のリボン』(集英社 2020年)の話をさせて下さい。 【あらすじ】 「私は絶対長生きするからね」母を亡くした20代半ばの真彩は、父にそう誓ってすぐ交通事故に遭ってしまう。 激痛の中、目を開けると自分の身体を見下ろしていて!?「意識のリボン」 血痕を控えった27歳の妹の引っ越しを手伝っていると、全裸の妹が女同士で寝そべっている写真が出てきた。驚く私に妹は!?「履歴のない妹」 娘、妻、母ーーー。 様々な女性の人生に寄り添うように心の動きを描き切る短編集。 裏表紙より あの絵のように女はみんな一度は、安住…