今回は、体外循環で使う人工肺と熱交換器の順序についてのお話をします。 人工肺は、心臓を止める手術をするときに肺の代わりをしてくれるもの。 最近は、この人工肺に熱交換器というものがくっついています。熱交換器というのは、患者の体温を変化させる機械です。手術が始まったら臓器組織の代謝を下げて、酸素の供給量を減らすために低体温にして、手術の終わりには体温を戻します。 ちなみに、人工肺と熱交換器の順序には決まりがあって、人工肺の前に熱交換器を置くことになっています。いったいどうしてなのでしょうか。理由を解説します。 1.熱交換器が人工肺の前にある場合(正しい場合) 2.人工肺が熱交換器の前にある場合(間…