「手ぶらで帰ってくるなー!」と、水産会社のときの班長さんが大声で叫んでる声を、今も思い出す。自分が24歳のとき、水産会社にやって来たが、そのときに女工さんの班長が、明治生まれのオバサンだった。 翌年から、工場長が辞めたので自分が工場長になって、30人ほどいる女工さんを使うようになった。しかし、それまで事務をやっていたので、なにがなんだか分からず、大まかな段取りや仕事内容をほとんど班長さんと相談して決めた。 自分もずっと現場で、女工さんと一緒に原料の処理をしたり、フォークリフトで冷蔵庫に入れて、手作業で荷物を積み上げたりとかやっていた。この班長さんが、とにかく働く人で、妥協を許さなかった。責任感…