問題 問題文は、こちら。 解答例 第1 設問1 1 第1に、Dは、Cに対して、本件取引が甲社のCに対する利益供与(120条1項)にあたるとして、120条3項に基づく2億円の返還請求をすることが考えられる。 (1) 本件取引は、「利益の供与」にあたるか。 ア 同項の趣旨は、株主の権利を経営陣に都合の良いように操作する目的で会社財産が浪費されることを防止し、会社経営の公正性・健全性を確保する点にある。そこで、会社が相当な対価を得てした利益供与であっても、経営陣に有利な株主権を行使することの見返りとして取引をして株主の権利の行使に関して供与したと認められる場合には、「利益の供与」にあたると考える。 …