1949年5月13日、北海道札幌市に生まれる。東京芸術大学デザイン科卒業。少女時代、佐藤良雄氏(故)にチェロを師事。73〜74年、フランスに遊学。75年には、第1回個展を開催。『だっくんあそぼうよシリーズ』でサンケイ児童出版文化賞受賞。『むぎわらぼうし』『あかちゃんなんかすててきて』『アカネちゃんとお客さんのパパ』等数多くの作品がある
大して期待もせずに 読み始めた本であるのに 最初から面白く 読み進んでいる。 「カザルスへの旅」伊勢英子著。 5月15日のブログ 『見えない蝶をさがして」「チェロの木」』の作者だ。 「日常のこまごまとした事に 押しつぶされそうになっていた私の感性。 一度自分の全ての束縛から放り出してみたかった」と 伊勢英子は カザルスの住んでいた スペインの小さな村プラドへ旅立った。 カザルスは フランコ独裁政権下で故国スペインを去り 一才の権力に背を向け 永遠の亡命者を決意した。 私が説明するまでもなく 余りにも偉大なチェリストだ。 3歳からチェロを弾いている 絵本作家の伊勢英子は なぜカザルスの地に行った…
NHKラジオで 絵本作家の伊勢英子さんの話を聴いた。 沢山の挿絵 絵本を出している人だそうだ。 私は知らなかった。 滑舌が良く 途切れる事なく話す人。 過干渉の母から 大学生になっても逃れられなかった伊勢さんは 大学生の時(卒業後かもしれない) ヨーロッパツアーのチラシを見て申し込む。 そして パリで帰国せず留まり 一年を過ごす。 今から50年ほど前の事だ。 ここで 私は親から自立した伊勢さんに興味を持った。 どんな絵本なんだろう。 すぐに図書館から借りた。 文も絵も 確かな力を感じさせ でも 子供には難解ではないかと思った。 沢山の絵本の中から 2冊を選んだ。 「見えない蝶をさがして」 「チ…
はじまりの記憶。 思い返してもあまり悲しいことってなかったな。 それでも記憶を辿って思い出したのが、
松谷氏の著書は恐ろしく多く、かつ再録もしくは改稿が多く、非常に扱いが難しいのですけれども、私には系統立てて追って行く余裕などとてもでないが、存しません。松谷みよ子民話研究室なき今、それこそ日本民話の会の企画としてでも『松谷みよ子の本』別巻を継ぐ、完全版の『松谷みよ子書誌』と『松谷みよ子伝』を松谷氏本人を知っている世代が健在である間に、拵えて置いて欲しいところなのですけれども。 ・松谷みよ子『モモちゃんシリーズ』講談社文庫 それはともかく、先月、隣の市の図書館に行って、書架に松谷氏の著書を探したところ、松谷氏の最晩年に刊行された『モモちゃんシリーズ』全3冊のうち2冊がありました。何とはなしに手に…
タイム 放っておけば どんどん草が伸びる6月。 その中に 小さな葉っぱ 鮮やかな緑のタイムの群れ。 20年ほど前に 知人の庭から一掴み引き抜いたのを ここに引っ越す時にも 忘れずに持ってきた。 土が合ったのか 空気がいいのか 葉の色艶もご覧の通り。 今を盛りと咲き誇る コアジサイの香りにも負けない。 一掴み切り取り 木の椀に納め テーブルの上に置くと 「小屋」の中に タイムの強い香りが満ちる。 何かを包もうと思ったわけではないが 去年2023年の 古い毎日新聞をなんとなく開いた。 詩人 伊藤比呂美氏の記事。 最近読んだ本の作者二人 幸田文氏 伊勢英子氏の 積極的 意欲的な行動力と文体に 少々疲…
わが子2人(8歳息子こーと4歳娘めー)に 「好きな昔話教えて!」 と、インタビューしてみました。 こーは 「ぼく昔話すごく好きだから!」 と断言してくれる子です。 私の好きな昔話でご紹介したものも、いくつか入ってました!嬉しい♪ それでは、以下です。 ・『あおい玉 あかい玉 しろい玉』 再話 稲田和子 絵 太田大八 童話館出版 『三枚のお札』と同じ展開のお話です。 少し怖いお話を教訓に、自分でも危ない場面にどうしたらいいか考えられるようになってほしいです。 ・『びんぼうがみとふくのかみ』 大川悦生・作 長谷川知子・絵 ポプラ社 びんぼうがみを読み手も一緒に応援したくなる絵本です。 ・『おだんご…
柳田邦男と言えば、日本を代表するノンフィクション作家である。数多くある氏の著作で最も評価されているのが、「犠牲 わが息子・脳死の11日」という本である。この本はひきこもりの子供を持った親御さんの間で定評のある本である。柳田邦男の息子は神経症を患っていた。その息子は様々な葛藤を抱えながらも懸命に生きようと努力をするが、自ら命を絶ってしまう。本の中で柳田邦男は、息子の苦しみを理解する「良き父」と自身を美化し過ぎているのである。妻は息子の心の荒様に精神的に参ってしまい、ノイローゼ状態。息子の事を神経症と柳田邦男は言う。しかしこの本を熟読してみると、息子の言動が神経症の粋を越えていることは一目瞭然であ…
親の私のお気に入り絵本!好きポイントをご紹介します!(昔話編) 昔話は同名タイトルで何冊も絵本が出ているものもありますが、その中でも私にとってはこれが良かった!というものです。 作家さんや絵を描いた人、出版社などそれぞれの良さがありますので、皆さんもお気に入りの一冊を見つけてみてくださいね! もちろん、1冊しか出ていない絵本もあります。 ・「きんいろのきつね」 ぶん おおかわ えっせい え あかば すえきち ポプラ社 この絵本で映画が作れるんじゃないかなと思う、壮大なお話です。少し怖さもあって、何度も読みたくなる作品です。 ・「びんぼうがみとふくのかみ」 大川悦生・作 長谷川知子・絵 ポプラ社…
書誌情報:丸善出版,1184頁,本体価格1,500円,2023年11月30日発行理科年表 2024丸善出版Amazon第97冊となった。「科学知識のデータブック」として机上に置いたり,持ち歩いている愛好者も多いのではないかと思う。評者はもっぱらアトランダムに開いて見る(読む)。 机上版([isbn:9784621308585])もある。『理科年表プレミアム 1925-2024 個人版』([isbn:9784621308592])は,PC1台用アクセスライセンス(12ヵ月)のインターネットサイトである。 1年前のエントリー 大学・短期大学入学者選抜実施状況(2022年度)→https://aka…
(上)書誌情報:新潮文庫(ア-5-25),329頁,本体価格629円,2007年2月1日発行ゴッホは欺く〈上〉 (新潮文庫)作者:ジェフリー アーチャー新潮社Amazon(下)書誌情報:新潮文庫(ア-5-26),321頁,本体価格629円,2007年2月1日発行ゴッホは欺く 下巻 (新潮文庫)作者:ジェフリー アーチャー新潮社Amazon9.11テロの前夜,ゴッホの『自画像』を所蔵するイギリス貴族ウェントワース家の女主人が殺害され左耳を切断された。美術品蒐集家フェンストンと彼に雇われた女殺し屋オルガ・クランツ(ルーマニア出身)は,真実を暴こうとするフェントンの下で働く美術コンサルタントのアンナ…