こんにちは。 今日は児童小説です。『鬼の橋/伊藤遊(いとう・ゆう)』。 1998年初版。福音書館。第三回児童文学ファンタジー大賞受賞作です。 www.kinokuniya.co.jp まずはタイトルの答え。「このねここねこ、ししのここじし」が正解! これは『宇治拾遺物語』に出て来る小野篁(おの・たかむら)のお話に出て来るとんち、というかなぞなぞ、のようなものです。 嵯峨天皇の時代。内裏にたてられた「無悪善」の立て札。帝が才気に誉れ高い小野篁に何と読むか尋ねたところ「さが(悪)な(無)くてよ(善)からん」とあっさり読んでしまいました。立て札は小野篁の仕業と思った嵯峨天皇が小野篁を問い詰めたところ…