日本における電線需要のピークは、1990年の約1,200千トンでした。その後、顧客業種の設備投資抑制を背景に、生産部門の一部が海外へ移管した結果、国内の電線需要は2009年に約650千トンまで減少しました。2000年代前半には顧客業種の需要縮小を受け、同社を含む総合電線メーカー各社は、相次いで電力・建設・電気機械分野での事業再編や統合を行ったようです。2010年~2019年は、顧客による生産部門の海外移転に伴う電線の需要減少に歯止めがかかりましたが、電線の出荷量は700千トン前後に留まっています。この間、大手電線メーカー各社は、保有資産の減損・廃棄や人員削減を実施し、一部の財閥系企業は親会社に…