中納言の姫君が、継母の計略を知って住吉に逃れ、少将は長谷観音に祈って姫に巡り合うという、鎌倉期成立のラブロマンス。『落窪物語』にも似ており、『源氏物語』や『枕草子』にもこの書名が現れることから、「擬古物語」というよりも「被-擬古物語」なのだが、現存するものが遅いために「擬古物語」の範疇に収まっている。作者不詳。
歌詞 古事記 日本書紀 最古の歴史書 万葉集 奈良末期 最古の和歌集 歌物語 伊勢・大和・平中 伊勢は「昔、業平ありけり」 源氏物語に影響を与えた 作り話 竹取 かぐや 宇津保 お琴 落窪 いじめ 源氏は紫 約1000年「あはれ」 狭衣に 堤「虫めづる姫君」 浜松 とりかへばや 夜半の寝覚 土佐は 紀が女になって 蜻蛉 道綱母 旦那が来ない 和泉は敦道 紫は彰子 更級 孝標女 源氏大好き 讃岐典侍は 天皇の看病 十六夜 阿仏尼 訴訟 とはずがたり 自叙伝 説話 今昔 古本 宇治拾遺 発心 鴨 十訓抄 古今著聞 沙石集 無住 古今 後撰 拾遺 後拾遺 金葉 詞花 千載 新古今 勅撰八代集 山家集…
雨は風情の無いものと思いこんでしまってるからかしら? ほんの少しの時間降るだけでも憎ったらしく思えるわ。高貴な宮中行事や面白いだろうなっていうイベント、尊くてすばらしいはずのことも、雨が降ってしまうとどうにも言いようがなく悔しいのに、何でその濡れて愚痴を言いながら男が来るのがすばらしいってことになるワケ?? 交野の少将を非難した落窪の少将なんかはいかしてるわね。昨夜、一昨夜と続けて通ってきてたからこそ、雨の夜でもいい感じなのよ。でも足を洗ったのは気に入らないわ。汚かったのかしら?? 風なんかが吹いて、すごく荒れ模様の夜に来たのは、頼もしくってうれしくもあるでしょうね。 ----------訳者…
(三) 聞けば聞く程筋のわからぬ 戀路(こひぢ)のはじめと悟りの終り能々(よく〳〵)たゞして見れば世間に多い事其時お妙は長江(ちやうこう)を渡る風輕(かろ)く雲を吹(ふい)ておぼろにかすむ春の夜の月大空に漂よふ樣(やう)に滿面の神彩(しんさい)生々(いき〳〵)と然も柔(やさ)しく、藍田(らんでん)を罩(こ)むる霞(かすみ)あたゝかに草を蒸(む)してほやりほやりと光り和らぐ玉(たま)に陽炎立(かげろひた)つ如く*1兩眼の流光(りうくわう)ちらちらと且つ嬉し氣(げ)に、聞いて玉はれ露伴樣。妾し幼少(えうせう)より東京(とうきやう)に生長(おひたち)て父母(ちゝはゝ)まづしからず家計(くらし)ゆたか…
(三) 聞けば聞く程筋のわからぬ 戀路のはじめと悟りの終り 能々たゞして見れば世間に多い事其時お妙は長江を渡る風輕(かろ)く雲を吹(ふい)ておぼろにかすむ春の夜の月大空に漂よふ樣に滿面の神彩(しんさい)生々(いき〳〵)と然も柔(やさ)しく、藍田(らんでん)を罩(こ)むる霞あたゝかに草を蒸してほやりほやりと光り和らぐ玉に陽炎立(かげろひた)つ如く*1兩眼の流光(りうくわう)ちらちらと且つ嬉し氣に、聞いて玉はれ露伴樣。妾し幼少(えうせう)より東京に生長(おひたち)て父母(ちゝはゝ)まづしからず家計(くらし)ゆたかなるにまかせて、露を薄(すゝき)の頭簪(かんざし)に何ぞ*2と問ひし頃は蝶(てふ)と愛…