佐藤純彌

DVDで映画『遥かなる走路』(1980年、監督：佐藤純彌）を鑑賞。“トヨタ自動車”創業の道のりを壮大なスケールで描く。原作は木本正次による伝記小説「夜明けへの挑戦」、主演は市川染五郎、現在の松本白鸚 (2代目)である。あの頃映画 「遥かなる走路」 [DVD]松本幸四郎（九代目）Amazon冒頭、自動織機の大発明家・豊田佐吉（田村高廣）が父親からぶん殴られるシーンから始まる。さすが新藤兼人の脚本だけあって掴みはよくできている。しかし映画全体としてはトヨタ自動車の創業者・豊田喜一郎（市川染五郎）の伝記映画と言っても差し支えないだろう。創業者の人間ドラマというには、少年期から青年期、そして大学時代を…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「男たちの大和」(2005)です。 超弩級戦艦とも不沈艦とも呼ばれた帝国海軍戦艦大和の最後を描いた作品です。この手の映画は新東宝「戦艦大和」(1953)、「沖縄決戦」「連合艦隊」等で描かれていますが、この作品では実物大のセット、CGを多用した優れたSFXでまるで実物の戦艦大和が存在しているかのような錯覚に陥るほど良く出来ていると思います。 プロットは概ね「連合艦隊」に近いのですが、監督・脚本が佐藤純彌なので主人公は海軍主計兵で、そういうところがこの作品の味になっています。森脇二等兵曹(反町隆史)と内田二等兵曹(中村…

映画「植村直己物語」をテレビで観たので、レビューします！ 【植村直己物語 - Wikipedia 】 植村直己物語 監督 佐藤純彌 脚本 岩間芳樹佐藤純彌 原作 植村直己 製作 斎藤守慶木暮剛平 製作総指揮 高木一見 音楽 ウィンダム・ヒル村井邦彦ウイリアム・アッカーマン 撮影 並木宏之阿久津悦夫 編集 鈴木晄 製作会社 毎日放送電通 配給 東宝 公開 1986年6月7日 上映時間 140分 製作国 日本 言語 日本語 配給収入 13億5000万円[1] 【映画「植村直己物語」：内容紹介】 ※植村直己物語 - Wikipedia より抜粋 「植村直己物語」（うえむらなおみものがたり）は1986…

★★★☆☆ あらすじ 舞台はアメリカの西部劇の時代。元侍の日本人の父親とアメリカ人の母親を殺された男は、復讐のために犯人を追う。 感想 開拓時代のアメリカに生まれ育った侍の子が、両親を殺した男たちへの復讐を誓う。冒頭は、主人公と父親の会話は日本語、それ以外は英語というチャンポン状態だったが、父親が殺されたタイトルバック以後は日本語吹き替えで進行する。そのシステムに切り替わった瞬間は若干戸惑いを覚えたが、すぐに慣れる。しかし、ならず者たちに一家が襲われ、両親が殺されたシーンで、主人公だけがまったく無傷だったというのはさすがに無理があるように感じた。 高倉健演じる主人公は、途中で知り合った腕利きの…

桜田門外ノ変 [DVD] 大沢たかお Amazon 井伊大老の首を取るためだけに、どれだけの人の命を失ったのか！ あ、冒頭から苦手なタイプの演出かも。。 雪の降るなか、井伊直弼を暗殺するシーンはさすがに圧巻。 わざとらしい現代のシーンの挿入。最初と最後。せめて、最期だけにしておくれ。 女優さんたちがキレイなのに、所作が演技臭い。 最後の処刑のシーンでは、もはやギャグみたいな演出になっていて、全体の悲壮感を台無し。無念。 北大路欣也の徳川斉昭がまんま、青天を衝けの「こんばんは、徳川家康です。」の演出でちょっと面白かったです。

★★★☆☆ あらすじ 世界的な犯罪組織のボスを暗殺するよう依頼された殺し屋、ゴルゴ13。 感想 高倉健演じるゴルゴ13が、ゴルゴ13ではなく高倉健にしか見えない。でもゴルゴ13は高倉健をモデルにしているといわれているので別にそれでいいのか。ただあまりにもそのままなので、本人がモデルに寄せていく感じで、もうちょっとキャラクター感というか、劇画感を出して欲しかった。 ゴルゴ13（１９９） (コミックス単行本) 作者:さいとう・たかを 発売日: 2020/12/04 メディア: Kindle版 映画は主人公が無口すぎて、正直、話の流れが良く分からない。彼なりに依頼された殺しを実行するために順を追って…

DVDで映画『最後の特攻隊』(1970年、監督：佐藤純彌）を鑑賞。東映オールスターによる戦争巨編。脚本は直掩隊隊員であった直居欽哉。白黒映画。最後の特攻隊 [DVD]鶴田浩二Amazon大戦末期、特攻作戦で生き残った宗像大尉（鶴田浩二）は、後に不本意ながら特攻機を護衛する直掩隊の指揮を執ることになる。多くの戦友が特攻で散っていくなか、自らは死ぬことは許されず、ひたすら「見送る任務」に徹する。やがて特攻隊隊長として矢代中尉（高倉健）が特攻基地に着任する。ふたりは対立しながらも友情を深めるが、やがて矢代は出撃して散華する。そして帰投した宗像大尉を待っていたのは終戦の報だった。その翌日、宗像は単機で…

以上、テレビ朝日・木曜ドラマ「グレイトギフト 第６・８・最終９話」(2024.02.22、03.07、03.14：本橋圭太、星野和成)より きょう４月11日は、川野太郎(かわの たろう)さんの誕生日です。1960年生まれの64歳になりました。おめでとうございます。山口県吉敷郡小郡町(現：山口市小郡)出身。山口県鴻城高等学校、一浪して早稲田大学教育学部体育学専修1984年卒業。NHK連続テレビ小説「澪つくし」(1985)にて俳優デビュー。1994年に結婚、一男一女あり。オスカープロモーション→イトーカンパニー→2024年４月より株式会社グリーンメディア所属。 川野太郎さんの映画出演作は、 198…

劉文兵『証言 日中映画人交流』を読んだ（再読）。 証言 日中映画人交流 (集英社新書) 作者:劉文兵 発売日: 2011/04/15 メディア: 新書 内容は、紹介文の通り、 高倉健、佐藤純彌、栗原小巻、山田洋次ら邦画界トップクラスの俳優、映画監督たちの中国との交流を気鋭の中国人映画研究者がインタビュー。高倉健の内田吐夢監督の思い出、父や幼少期の話、佐藤監督の人民解放軍との共同作業の逸話、栗原小巻の日中文化交流活動、山田監督の敗戦後の満州での生活のエピソードなど、初めて語られる貴重な証言が満載。また、戦時中中国戦線へ従軍した経験を持つ名匠木下惠介監督の知られざる功績にも光をあてる。 というもの…

ランキング参加中映画 ここでは題名と名称を恣意的に表記します。[敬称略]

以上、『夢物語』(2023：中村浩二)より きょう３月20日は、倉田保昭(くらた やすあき)さんの誕生日です。1946年生まれの78歳になりました。おめでとうございます。茨城県新治郡桜村(現・つくば市)生まれ。小学４年に埼玉県大宮市(現：さいたま市)に引越す。東京の私立海城高等学校卒業。日本大学芸術学部演劇学科卒業。東映演技研修所の第一期生。映画デビューは『続・組織暴力』(東映東京1967：佐藤純彌)。『悪客』(1971)で香港映画デビュー。空手糸東流五段、柔道三段、合気道二段。倉田プロモーション代表。 倉田保昭さんの映画最近作は、 2011.09.17『レジェンド・オブ・フィスト 怒りの鉄拳…

昭和二十一年、敗戦直後の無法地帯と化した銀座。ここに元特攻隊員、予科練帰り、戦前派博徒らが結集し暴力集団「銀座警察」を結成する──。残虐！凄惨！すべてがすべて壮絶な最期を迎える、東映実録ヤクザ映画の極北。 （ラピュタ阿佐ヶ谷ホームページより引用） 監督：佐藤純彌出演：安藤昇/梅宮辰夫/渡瀬恒彦/葉山良二/室田日出男/待田京介/三上真一郎/郷鍈治 冒頭からして不穏。戦地より戻ってきた渡瀬。日本はずたぼろになっていた。愛した女はアメリカ兵相手に売春をしており、子供もいた。子供を投げ捨て（！）、女を殺してしまうところからのスタートだ。とんでもない。 そして、焼け跡のなかで出会った男たちは、暴力組織と…

www.nhk.or.jp『新幹線大爆破』(1975)、『君よ憤怒の河を渉れ』(1976)などの佐藤純彌監督による作品。 1026年の北宋を舞台にシルクロードへ向かった青年・趙行徳が、王女・ツルピアとの恋路や漢の武人・朱王礼との友情などを経て旅をする様子が描かれます。 スタッフ、キャストが日本人ながらも北宋（後の中国）のスペクタクルを描いているのが見どころ。中国でのロケも行い、よりリアルな映像とドラマを作品にもたらしています。 歴史モノとしてはもちろん、友情や恋愛など人間ドラマが色濃く描かれており、エンタメ作としても楽しめる点にも注目です。放送情報敦煌 BS101 ＮＨＫＢＳ１ 2023/2/…

以上、テレビ東京・月曜プレミア８「さすらい署長 風間昭平スペシャル16 富士山河口湖殺人事件」(2023.04.24：村松弘之)より 以上、フジテレビ・月９「風間公親 教場０ 最終11話」(2023.06.19：中江功)より 以上、テレビ朝日「刑事７人 Season９」(2023.06.07～08.09：兼﨑涼介、柏木宏紀、星野和成、宗野賢一)より 以上、日本テレビ・日曜ドラマ「厨房のありす」(2024.01.21～03.24：佐久間紀佳、鈴木勇馬、瀬野尾一、猪股隆一)より きょう２月23日は、北大路欣也(きたおおじ きんや)さんの誕生日です。1943年生まれの81歳になりました。おめでとうご…

〈2019年2月18日の記事〉 東映の職人監督 『新幹線大爆破』などで知られる映画監督の佐藤純彌さんが、多臓器不全による衰弱で9日死去したことが発表された。かなりの愛煙家で知られ、医者の忠告も聞かずに亡くなる前日まで吸い続けていたらしい。享年86歳だった。 佐藤さんは1932年11月6日、東京の豊島区目白に生まれた。52年に東京大学文学部フランス文学科へ入学、56年に卒業して東映東京撮影所に入り、助監督として関川秀雄、家城巳代治、今井正、伊藤大輔などについている。 そして63年に日本軍隊の矛盾を暴いた『陸軍残虐物語』で監督デビュー。この作品でブルーリボン新人賞に輝くなど、さっそくその才能を発揮…

〈2019年2月27日の記事〉 『犬神家の一族～エンターテインメントの革命児たち～』 BSプレミアムで、アナザーストーリーズ『犬神家の一族～エンターテインメントの革命児たち～』の放送があった。映画『犬神家の一族』は角川映画第1弾として1976に公開され大ヒット、その後の角川ブームの嚆矢となり日本映画界にも大きな影響を与えた作品である。番組では角川春樹・市川崑・石坂浩二の3人に焦点を当て、この映画の成り立ちが語られている。 この映画は金田一耕助シリーズの同名小説を映画化したものだが、忘れられた作家・横溝正史の原作に目をつけたのが出版界の若手経営者だった角川春樹だ。角川春樹は横溝ブームを生み出すべ…

Ｘ（旧twitter）のトレンドワードで今日の放映（BS12）を知る。 放映開始時刻がとっくに過ぎていたので、途中からの参戦となったけれど、ついついラストまで見入ってしまった。 主演は高倉健と宇津井健。 公開当時＜ダブル健主演＞と見出しが躍ったかどうかは定かじゃないけれど・・・ そして、監督は＜ミスター超大作＞こと佐藤純彌。 そういえば、以前、記事にも書いたことがある＜人間の証明＞と＜君よ憤怒の河を渉れ＞も佐藤作品だった。 taipuri.hatenablog.com taipuri.hatenablog.com いずれの映画もスケールが大きくて、キャストも超豪華な顔ぶれなんだけれど、映画の内…

www.twellv.co.jp主演・高倉健、監督・佐藤純彌（『やくざと抗争』シリーズなど。翌年には『君よ憤怒の河を渉れ』を監督）で送る壮大なサスペンス映画。 タイトルからも分かるように、新幹線が爆破される危機に陥るわけなのですが、それが時速80kmより遅く走ると爆破するという『スピード』を彷彿とさせる設定です。 とはいえ、『スピード』が公開されるのはおよそ20年後の1994年。 そんな名作映画の走りとも言える必見の超大作です。放送情報新幹線大爆破 BS222 トゥエルビ 2024/1/31(水) 19:00-22:00＜過去の放送＞ 2021/2/15(月) 13:00-15:33 ⇒ BS…

野性の証明 角川映画 THE BEST [Blu-ray] 高倉健 Amazon わっはっはっは、めちゃくちゃな映画だなあ。森村誠一って小説は読んだことないんだけれども、これ、文章だと成立してるんだろうか？ 映像だとあまりにもハチャメチャすぎて、日本が舞台でこういう話が成立するようには全然思えない。舞台を東北にしたって無理だよなあ、コレ……それとも佐藤純彌監督だからこういう見え方になってるんだろうか？ ド頭の残虐シーンから、あまりに助走の少ないスプラッタで思わず爆笑しちゃったもんなあ。やるならもうちょっとムードを頼む。冒頭から突然「レンジャー！」の連呼でただでさえ置いて行かれてるんだから…… …