作家。中近世ヨーロッパを舞台とした歴史小説が多い。 1993年、『ジャガーになった男』で第6回小説すばる新人賞を受賞し作家デビュー。 1999年、『王妃の離婚』で第121回直木賞を受賞。 他に「傭兵ピエール」「赤目のジャック」「双頭の鷲」などの作品がある。
略歴・紹介等はhttp://www.geocities.co.jp/Bookend-Hemingway/8826/が詳しい。
西洋史を舞台にした歴史小説がメインと思われる佐藤賢一は、「新徴組」「女信長」など日本史を舞台にしたものも書いているが、日蓮を主人公にして書いていたとは知らなかった。 全寮制の公立高校をドロップアウトして拾ってもらったのが日蓮宗系列のお気楽三流私立校で、一応宗教の授業もあり、日蓮の事績を勉強したりもしたので、この異能の宗教家に対して個人的な思い入れがある。 千葉の漁村に生まれ、幼いころから利発で、僧侶となるべく寺に入れられると勉学に励み、さまざまな経典を研究した末に日蓮が辿り着いたのは法華経を唯一信奉するべきと言う信念である(今風に言えば「法華経しか勝たん」と言うところか)。 当時は念仏信者が多…
マグロ祭りの期限か昨日までやったからね、 自転車でスシローに行ってきました。 マグロ2貫で100円(税込み)という昨今では破格の料金。 ・・・・ 夜の9時前でも結構人がいて驚く。 まあね、 日曜日だし考える事は皆同じですね。 ・・・・・ ネタもそれなりに大きく美味しかったよ。 ただね、 半分凍った状態で出てくるのは如何なモノか? 人気で解凍が追い付かなかったんだろうけどね・・・・・。 結局5皿、 追加で炙りチーズを1皿頼んで620円也。 底辺のささやかな贅沢です(*_*) ・・・・・・・ 日経が怒濤の暴落。 エムスリーもこれに追随。 連日で安値更新という悪夢。 単独で含み損6万円を超えたよ。 …
Zoom読書会 2022.07.31【テキスト】『ハンニバル戦争』佐藤賢一(中公文庫)【参加人数】出席4名、感想提出1名 <推薦の理由(参加者E)>◆歴史小説といえば日本の戦国時代を思い浮かべる人も多いと思うが、西洋が舞台の作品もあり、また違った楽しみ方ができるかと思い推薦させていただいた。◆ローマ時代の名前は日本人にとって馴染みが薄く、父親と同じ名前をつける風習もあり(日本でも歌舞伎や老舗企業の後継者などで襲名があるけれど)、ややこしく感じる。それに慣れたら読みやすくなるかな。ロシア文学よりはややこしくない。◆地名もややこしい。巻頭の地図にバエクラ等が載っておらず、塩野七生『ローマ人の物語』…
日本経済新聞の土曜日は書評欄が載っていて、楽しみにしているのだけれど、その一ページ前・【詩歌・教養】欄で3月から掲載されているのが佐藤賢一さんのコラム「王の綽名」。 「太陽王」ルイ14世や「獅子王」ウィリアム1世くらいなら小生も知っているくらい有名だけど、「禿頭王」だの「美髪王」だの「合羽王」だのと、微細を穿っていて面白い。 以前、「Bluetoothって由来なに?」とググったら、どうも北欧の王からとったようだということを記憶していたが、4/16版、デンマーク王「青歯王」として図らずも登場。青歯=虫歯とはね! www.nikkei.com マニアックで興味深いこのコラム、土曜版の楽しみが一つ増…
第6章 フランス共和国臨時政府 ローズヴェルトの戦後構想では、アメリカ、イギリス、ソビエト連邦、中国による「四大国の執政官政府が諸々の問題を取り決める。国際連合の議会が、この四大国の権力に民主主義的な様相を与える」というものだが、そこにはフランスは含まれていなかった。p182アルザス、ロレーヌを取り戻せば、それで十分なのではなかった。少なくとも「偉大でなければフランスではない」と考えるドゥ・ゴールには受け入れがたい。仮に敗戦国でなくなったとしても、まだ戦勝国ではないからだ。勝ったと声を大きくしたいなら、フランスは他の連合国に増して、ドイツに攻め入らなければならないのだ。p198その結果ヤルタ会…
ドゥ・ゴール 佐藤賢一 著 表紙 ドゥ・ゴール佐藤賢一 著平成31年4月26日 初版発行(株)KADOKAWA 発行今のウクライナ情勢を見てまず思い出したことは、第二次世界大戦でのナチスドイツに攻められたフランスでした。その時に亡命政権を作り抵抗したドゥ・ゴール(ドゴール)たちのことが気になりました。今までは書物や映画「ジャッカルの日」や「BON VOYAGE」で断片的には知っていたのですが、改めて一冊の伝記で彼の一生を通読したくなりました。この本はドゥ・ゴールの激動の人生を分かりやすく書いてくれています。やはりフランスでは、ウェルキンゲトリックス(ヴェルサンジェトリックス)、ジャンヌダルク、…
佐藤賢一『カペー朝』『ヴァロア朝』『ブルボン朝』講談社現代新書 どんな作品、著作であれ、まずは読者がいなければ話にならない。これは筆者の考えである。もちろん、どちらが、偉い、という話ではない。お客ではあっても、神仏のたぐいでは、まるでない。上の言い分は、読者は読めなければ話にならない、ということでもあるから。 さて、取り上げた3冊だが、勇気のある、自信のあるタイトルだ。まずは読者が興味関心をもって手に取ることを願うなら、『カペー朝』『ヴァロア朝』『ブルボン朝』とは何事だろう。 きょうび、タイトルが一文をなして内容を説明していて、それならもう読まなくてもよさそうな書籍が多い中で、ずいぶん堂々とし…
世界史の講義で、講師が「テンプル騎士団はフリーメイソンの源流であるという噂も」と聞き、その神秘性に惹かれ、何か新たな事実が分かるかも?と本書を購入。 学生時代は中世というのは一番つまらないし中世を研究する人たちの気が知れない(ごめんなさい!)と考えていましたが、50近くになって私、最近中世がブームっぽいです。 世界史を勉強していると、宗教騎士団というのが出てきます。主に三つ取り上げられることが多いのですが、ヨハネ騎士団(十字軍+病院系)、テンプル騎士団(十字軍+護衛系)、ドイツ騎士団(十字軍+護衛系、のちに開拓系)というイメージでしょうか。 中世において、王家、教会という二大勢力がある中、特殊…
ナチスに侵攻されたフランスのために戦い続けたサン・テグジュペリを描く小説である。 作家としてすでに名を成していたサン・テグジュペリは、祖国がナチスに占領され、講和したヴィシー政権(対独協力派)にも失望し、アメリカに渡り、アメリカに参戦するよう働きかけようとする。 ヴィシー政権の他、イギリスで亡命政権を標榜するドゥ・ゴール派、北アフリカの植民地に拠る政権など、フランスを巡る政治状況は複雑で、サン・テグジュペリはドゥ・ゴール派を嫌い、批判の矛先とするが、これが後にトラブルの種にもなる。 祖国のために戦いたいと、北アフリカのフランス軍に復帰したサン・テグジュペリは、アメリカから供与された最新鋭機に乗…
久しぶりに本を手に取った。佐藤賢一「最終飛行」である。佐藤賢一の本は多少読んでいる。中世ヨーロッパを舞台にした「傭兵ピエール」「双頭の鷲」「王妃の離婚」「カルチェ・ラタン」「二人のガスコン」、禁酒法時代のアメリカを舞台にした「カポネ」など。結構読んでいるじゃないか。読書家かよ。佐藤賢一の小説は、史実を基にした濃厚な人物描写が特徴で、歴史上の人物を生き生きと描き出すのが魅力である。 さて「最終飛行」を本屋で見かけたとき、まず、異形の双発の航空機が太陽に向って旋回している青を基調とした美しい装丁に心を奪われた。航空機はP-38ライトニングか。裏表紙には浜辺に咲く1本のバラ。「星の王子さま」で知られ…
タイトル タイトル(掲載誌) 出版者 荒地詩集・1953年版 近代文学 東京 : 近代文学社 現代詩の革命について--危機の自覚 文学 東京 : 岩波書店 l 抒情詩の革命と未来--小野十三郎「詩論」について 短歌俳句研究 / 新日本文学会短歌俳句委員会 編 東京 : 伊藤書店 l 壺井繁治論 詩学 東京 : 詩学社 小野十三郎論 詩学 東京 : 詩学社 金子光晴集 詩学 東京 : 詩学社 戦後詩の主題 詩学 東京 : 詩学社 志沢正躬を悼む--さびしい夏 詩学 東京 : 詩学社 不躾な金子光晴論 詩学 東京 : 詩学社 求道者トルストイの最期--「真理…私は大いに愛している」 潮 / 潮出版…
[日記]朝~夜 春分の日で休み。 7時頃目覚めて朝食後、お墓の掃除。本当は週末に行くつもりがなんだかんだで今日になってしまう。 またお墓が片づけられている区画があったり、石段が少し荒れていたりして、うちも考えないといけないかなあ、とか思いつつ掃除。年末やってたのと思ったより落ち葉もないので割と楽だった。 とは言ったものの、帰宅したら妙に疲れてあとは動けず。ぐだぐだだなあ。 「FGO」奏章II開幕。CBCと並行となると色々きつい。アイテムコンプ無理かな… [今日の主な収穫] 佐藤賢一「よくわかる一神教 ユダヤ教、キリスト教、イスラム教から世界史をみる」 集英社(文庫/集英社文庫) 三谷隆信「侍従…
佐藤賢一著です。 私、この本、勘違いしてたんです。 フランスを舞台にした恋愛物だろうと思ってたんです、勝手に。 冒頭読んでて、あれ、これ、戦ってるぞ…?と、勘違いしていたことに気付きました。 図書館で2度ほど借りて、2度ほど挫折しました。 3度目の正直で今回読み切りました。 なかなかスペクタクルでした。 中世フランスで軍神と呼ばれたベルトラン・ドュ・ゲクランの生涯を綴った物語なんですが、面白かったです。 ベルトランは、王太子シャルルとタッグを組み、実力を発揮していきます。 しかしながら、戦については天才的なのに、それ以外はからっきし。 幼児性が抜けきらないんです。 修道士エマヌエルや戦の天才モ…
S&T誌342号 2023年9月‐10月号の付録の表題ゲームを対戦した。「カロリング朝の黄昏: AD814 帝国の衰退」は、814年のカール大帝の逝去後の大帝国の継承を巡る9世紀から10世紀の争いを10のシナリオで扱っている。 歴史的背景 ゲームの紹介 ゲームの特徴 プレイ 第1ターン 第2ターン 第3ターン 第4ターン 第5ターン 感想戦 非プレイヤー勢力をビッドして操作するのは楽しい 戦闘のギャンブル性が高く、大勝負に乗り出しにくい 雑誌ゲームらしく色々足りないーユニットが足りない 雑誌ゲームらしく色々足りないー戦闘ルールはディベロップ中? 歴史的背景 フランク王国最盛期の王、カール大帝は…
状況?
カール大帝の死後、彼の広大な領土は子孫たちによって継承された。ゲルマン人の社会では分割相続が行われる。そのため、フランク王国は分裂する運命にあった。フランク王国は843年のヴェルダン条約によって、西フランク王国、中部フランク王国、東フランク王国の三つに分割された。この分割は、カール大帝の孫たちの間での領土を巡る争いの結果であり、フランク王国の将来に大きな影響を与えることになる。 ヴェルダン条約は、カール大帝の孫であるシャルル2世(禿頭王)、ロタール1世、ルートヴィヒ2世(ドイツ人)の間で結ばれた。この条約により、西フランク王国はシャルル2世が、中部フランク王国はロタール1世が、東フランク王国は…
逆説の日本史10 戦国覇王編/天下布武と信長の謎【電子書籍】[ 井沢元彦 ]価格: 1001 円楽天で詳細を見る 「戦国三英傑」編は本人の伝記を取り上げませんが、番外として「逆説の日本史」から本人に迫ります。まずは織田信長。井沢元彦は「信長推し」のため、かなりの「褒め言葉」が並んでいますが、その中でも「目からウロコ」をいくつか。 【目次】 ・第1章 織田信長の変革編 ―「政権の三要素」を巡る将軍義昭との抗争 ・第2章 信長vs宗教勢力の大血戦編 ―安土宗論に見る「宗教弾圧」の正当性 ・第3章 新しき権力の構築編 ―信長の「大坂遷都」計画と安土城の謎 ・第4章 本能寺の変 神への道の挫折編 ―明…
トゥール・ポワティエ間の戦いは、732年にフランク王国の宮宰カール=マルテルがピレネーを越えて侵攻してきたイスラーム軍を撃退した歴史的な戦いである。この戦いは、中世ヨーロッパのキリスト教世界とイスラーム世界の境界を形成する重要な出来事とされている。 ウマイヤ朝のイスラーム勢力は、711年にイベリア半島に侵入し、西ゴート王国を滅ぼした。このイスラームのヨーロッパ侵入はキリスト教世界にとって大きな脅威となった。720年にはピレネー山脈を越えてガリア侵入を開始し、アキテーヌ公ユードはフランク王国に救援を依頼した。しかし、メロヴィング朝の王には抵抗する力がなく、宮宰であるカロリング家のカール=マルテル…
フランク王国は、ゲルマン民族の一派であるフランク人によって建国され、後に西ヨーロッパの大部分を支配下に置いた。フランク王国の歴史上、メロヴィング朝の成立、カロリング朝への交代、そしてヴェルダン条約による分裂などは重要である。 メロヴィング朝の成立と展開 フランク王国は5世紀後半にメロヴィング家のクローヴィス1世によって統一された。クローヴィスは486年にソワソンの戦いでローマ帝国の残存勢力を破り、ガリア北部を支配下に置いた。彼のキリスト教改宗は、フランク王国内でキリスト教の普及に大きな役割を果たした。メロヴィング朝はその後もフランク王国を統治し続けたが、実権は宮宰に移行していった。 カロリング…
毎週日曜日は、この一週間( 1/29~2/4)に週刊誌や新聞などの書評に取り上げられた旬の本を紹介しています。書評内容については各誌・HPなどをご覧ください。 今週の書評本 *表示凡例◆掲載された媒体: 発行号数 掲載冊数書籍タイトル 著者.編者 出版社 税込価格 書評掲載回数(②回以上のもの) ◆サンデー毎日「遠回りの読書」: 2/11 号 2 冊パッキパキ北京 綿矢りさ 集英社 1,595 ⑦神と黒蟹県 絲山秋子 文藝春秋 1,980 ⑤ ◆女性自身「今週の本」: 2/13 号 4 冊人間標本 湊かなえ KADOKAWA 1,870 ②望郷 湊かなえ 文春文庫 693父がしたこと 青山文平…
本作は、周囲でも評判が高い、フランス革命を扱ったマルチプレイヤーのゲームです。2人からプレイ可能で、今回は最大人数である5人で対戦しました。 1789年に始まったフランス革命を、革命が発生した絶対王政の状態からナポレオンが登場する帝政時代までを、全5ターンで扱っています。プレイヤーはこれらの一連の過程の裏で複数の派閥を操る黒幕のような存在(!)となります。 ゲームシステム 基本システム 政体と共通アクション フランス国内のエリアの確保 プレイ 第1ターン 第2ターン 第3ターン 第4ターン 第5ターン 感想戦 ゲームシステム 基本システム 各ターンの最初に、プレイヤーはそのターンに登場するキャ…
アフィリエイト広告を利用しています # ジャンヌダルクとは? ジャンヌダルクは、15世紀にフランス王国の軍人として活躍した女性です。神の声を聞いたとしてフランス軍に参加し、イングランドとの百年戦争で重要な役割を果たしました。彼女は、フランスの国民的ヒロインであり、カトリック教会における聖人でもあります。オルレアンの乙女とも呼ばれます。 ## 生い立ちと家族 ジャンヌダルクは、1412年ごろにフランス東部のロレーヌ地方のドンレミ村で、農夫の娘として生まれました。彼女は、敬虔なカトリックの家庭で育ち、教会に通い、織物や家事などを学びました。彼女は、13歳のときから聖ミカエルや聖カタリナ、聖マルグリ…
ヨーロッパの王たちは「綽名」というものが広く用いられていました。 「太陽王ルイ」とか「獅子心王リチャード」といったものですが、他にも多くのものがあったようです。 これは、ヨーロッパの風習として同じ名前を持つ場合が多く、ルイ13世、ルイ14世などと呼ばれますが、その時代ではそれでは分かりにくいためにその王の特徴をとらえた綽名というものが用いられるようになったものです。 中にはかなり不名誉なものもあり、本人が納得して用いられたものではないのでしょうが、うまく特徴を言い表している場合が多いようです。 10世紀の西フランク王国では、カロリング家とロベール家から王が出るという状態でしたが、結局はロベール…