時は明治20年代。 このころの日本橋界隈は 竹久夢二関連本で 人気を博した「 春陽堂 」 大橋佐平の「 博文館 」 徳富蘇峰の「 民友社 」と 出版の中心街としての賑わいがあった。 大通りといっても いまよりずっと道幅は狭く 向こう側の人と会話ができるほど。 通りには鉄道馬車が威勢よく走り それはそれは賑わいでいた。 ▶︎ 「 鉄道馬車が走る日本橋界隈 」 明治15年( 1882年 )6月25日に開通した「 東京鉄道馬車 」 新橋ー日本橋の間を結び営業を開始した 当時の丸善はといえば それほど広くはなく 蔵造りのみるからに老舗らしい構え。 現在の敷地内に8〜9軒の店が建て込んでおり 「 上がり…