トーマス・ハーディの『テス』を、岩波文庫版 ( 井上宗次・石田英二 共訳 ) で読んでいます。 この版は、今最も手に入りやすいといえるもので、1960年発行です。 今 、上巻を読み終えたところですが、 下巻を待たずして感想文を書きたくなったのは、沸き上がる感動のためです。 とにかくハーディの描写力が素晴らしい。 後程、好きなシーンをいくつか抜粋しますが、その前に本の概要を。 『テス』の正式なタイトル 『テス』の正式タイトルは『ダーバヴィル家のテス⸺清純な女性⸺』 " Tess of the D'Urbervilles, A Pure Woman," といいます。 「清純な女性」という副題をあえ…