SNSで見かけてその場で購入した本。ちょうど学期末のいろんな仕事が一時的に落ちついた時期だったので、すぐに読み始めた。ら。 一気に読んでしまった…。 物語は、第二次大戦後、朝鮮半島の蔚山から山口県に到着した密航船からはじまる。そこに乗船していたひとりが、尹紫遠(本名 尹徳祚)である。歌集や自伝的小説を残した尹は、日本の支配が始まった翌年1911年に蔚山で生まれ、わずか12才で単身渡日、その後27才になるまで故郷を再び訪れることはなかった。日本で結婚し生活を営んでいたが、徴用を逃れるため朝鮮半島に戻り、そこで終戦を迎える。その後混乱する朝鮮から逃れようと日本に密航した・・・。そのとき妻と生き別れ…