瀬戸内海に面する兵庫・岡山県境の最南端は面白い所だ。明治維新の廃藩置県で県ができるまで、兵庫県南西部は播磨国で、岡山県南東部は備前国だった。旧国の境がそのまま県に引き継がれたから、県境は旧国境でもある。しかしながら、両県境の最南端の僅かな部分だけは県境と旧国境が一致していない。備前国だった地域の一部分が兵庫県になっているのである。以前から地図で見て気になっていたのだが、経緯を調べてみると、面白い史実があった。そして、現地を訪ねてみたのでレポートする。 兵庫県赤穂市・福浦地区 現在、兵庫県となっている旧備前国の部分とは、赤穂市の福浦地区である。兵庫県と岡山県が発足した当初の県境は、旧国境を踏襲し…