電車内でうろつく人物と言えば、かつてはお金に困った人が読み終えた雑誌を網棚から持ち去る場面がほとんどだった。集めた雑誌を道端で安く売る、あるいは組織に持ち込んで支払いを受けるなどの市場があったようだ。現在は雑誌のニーズが減り、市場が消えて、こういった動きもごく限られている。 それに代わってなのか、電車内を行ったり来たりする若者が目に付くようになった。身体も大きく、荷物も大きく、スポーツをやっているような立派な身体で、かなりの速さで移動するので、思わず身を引いてしまう。吹っ飛ばされそうな危機感を感じる。 一方で、やや挙動不審な動き方をする若者も多い。あちこちをキョロキョロ見ながら、ブツブツ言いな…