大阪に住みながら終生、故郷沖縄の風土や沖縄戦をテーマに作品を創作した版画家、儀間比呂志(1923-2017)。彼のことはなぜか子どもの頃から知っていた。たまたま2016年に彼のお孫さんと同勤したのをきっかけに作品や著作を購入し、その翌年、儀間比呂志さんは亡くなられた。 生誕100年の節目に、儀間さんと親交があり、彼のアトリエのあった大阪狭山市内のギャラリーから〝儀間比呂志木版画展〟の案内がきた。おそらく地元ではこれが最後の展覧会かと思い、初日に見に行った。 ギャラリーのオーナー佐々木さんから儀間さんについていろいろお話を聞かせて頂いて、まだ額装もされていない刷られた時の姿のままの木版画二点を購…