🌼【源氏物語646 第21帖 乙女1】源氏は、禊の日に手紙を藤の花につけて朝顔の姫君に届ける。源氏は何かにつけ 宮家に物質的に御補助をする。 〜春になって女院の御一周年が過ぎ、 官人が喪服を脱いだのに続いて四月の更衣期になったから、 はなやかな空気の満ち渡った初夏であったが、 前斎院はなお寂しくつれづれな日を送っておいでになった。 庭の桂《かつら》の木の若葉がたてるにおいにも若い女房たちは、 宮の御在職中の加茂の院の祭りのころのことを恋しがった。 源氏から、神の御禊《みそぎ》の日も ただ今はお静かでしょうという挨拶を持った使いが来た。 今日こんなことを思いました。 かけきやは 川瀬の波も たち…