はしご酒(Aくんのアトリエ) その百と九十七 「ハイリコム ト ノメリコム ト」 「ナニごとにも興味を示し、ナニごとにもトライしてみようとするある人が、たとえば、本を読んでみる、ことも、演奏してみる、ことも、野菜を育ててみることも、お経を唱えてみる、ことも、全て、その中に入り込むためにやっているような気がする、と、話していたんだよね」 ナンの脈絡もなく、唐突に口火を切るのがAくんのウリであり、スゴみなのだけれど、さすがに、たいていは、「ん?」、ということになる。 全くもって、こちら側に心の準備ができていない中での、次々に押し寄せるがごとくの新たなる展開の波状攻撃、は、やはり、手強い。 「その、…