詩の構造についての覚え書 ――ぼくの《詩作品入門》 (ちくま学芸文庫) 作者:入沢康夫 筑摩書房 Amazon 『詩の構造についての覚え書 ぼくの≪詩作品入門(イニシアシオン)≫』入沢康夫著を読む。 詩集は読んだことがある。詩人のエッセイや評伝も読んだことがある。でも、詩の本格的な評論って読んだことがなかったような。俳句や短歌って読む人よりも詠む人が多いといわれるが、詩もそうなんだろうね。 著者が言いたかったと思われること、4項目を引用する。 「(1)いかなる詩作品においても作者と発話者は別であり、発話者は作者の実存の豊かさを持ち得ない。(2)詩作品において、作者と発話者は非現実的関係を保ちつ…