「混ざり合う中国」と「削ぎ落とす日本」 文明の受容に見る大陸的エネルギーと島国文化の対比 念仏禅というハイブリッド:矛盾を飲み込む力 中国仏教の歴史において、もっともダイナミックな変遷の一つが「念仏禅(禅浄双修)」の成立です。本来、自らの力で悟りを開こうとする「難行」の禅と、阿弥陀仏の力にすがる「易行」の念仏は、哲学的に相反するものです。中国の浄土教を一気に広めた善導大師(613-681)は禅などの修行は一般の人にはできないので念仏のみに集中するように勧めました。 しかし、中国ではこれらを峻別するのではなく、積極的に混ぜ合わせました。厳しい修行の果てに「自らの心が浄土である」と説く禅の論理と、…