昭和14年(1939)の大旱魃 戦前の日本において食糧流通が統制され配給制になってゆく直接のきっかけは、昭和14年(1939)に起きた朝鮮中部以南7道における大旱魃であろう。 この旱魃の実状は中村總七郎「朝鮮の旱魃と土地改良事業」(昭和16年『農業土木研究』第13巻第1号)に詳しく書かれている。旧字体で読みにくいが引用する。なお当時の新聞記事を見ればもっと実態が分かるのだろうが、今は探す余裕がない。 ………………………………………………………………………………………………………… 南鮮方面の降雨量は昭和13年の水稻結實期頃より例年になく寡く,爲めに灌慨水不足し一部地方には早害を蒙りたるところも…