現代文では日本文化論がよく出ます。その参考になりそうな指摘を紹介します。 歴史哲学講義 (上) - 岩波書店 (目次あり) 第1篇 中国 p218「中国の宗教はわたしたちが宗教と名づけるものとはちがっている。わたしたちのいう宗教は、精神の内面性にかかわるもので、そこでは精神の内奥の本質とはなにかが問われる。宗教の世界は国家の領域から切りはなされ、人びとは内面にひきこもることで、世俗の支配権力をのがれることができるのです。が、中国の宗教はこの段階に達していない。本当の信仰は、個人が外部からおしよせる権力をふりきって内面的に自立したとき、はじめて可能になるのですが。中国では個人がこのような自立性を…