今夜もダウンジャケットに身を固めて、高台にある公園にやって来た。自転車に積んで来た望遠鏡を地面に降ろす。三脚の足を延ばして高さを調整し、赤道儀を取り付ける。高度調整ハンドル、赤緯微動ハンドル、赤経微動ハンドルを取り付ける。それから鏡筒バンドを赤道儀に固定し、鏡筒を通して固定ネジで固定する。組み立てが終わったら、回転軸を合わせるため、曲軸を北極星に向ける。ファインダーで北極星をとらえてから高度調整ハンドルを回し、高度角目盛りを緯度に合わせる。望遠鏡で見たからと言って恒星の姿がそんなに変わる訳ではない。せいぜい一つに見えていた二重星が二つに見えるという程度のことだ。木星を覗いてみると縞模様があって…