藍のはなしをもうひとつ。 わがサークルでのこと。 われわれの2年先輩が大学を卒業してすぐさま、司法試験に合格した。前々から優秀なひとであるといわれていたが、さらにその能力向上と勉強に、拍車がかかり、当然の結果となった。 あちこちから賞賛の声があがる。 その賞賛のひとつが、『出藍の誉』である。 悪友たちと話していて、 A「『藍は青より出でて青よりも青し』というわけだろう(『青は愛より出でて藍よりも青し』を間違えている(後起))。だけどこのいわれは、論語にあるとされていて、王様はつねに勉強をしなさいよというのが元の意味らしいじゃないか」 B「なんでも、藍というのは葉っぱで染めるが、これは一度では濃…