大学時代、人文地理が専門のN先生は、ゼミナールでトイレの研究をしていました。 先生と学生たちは、当時(1963年)の、機関車が引っ張る列車に乗り込み、窓側に座った人が、窓を開けると、前方から飛んでくるトイレの排泄物の飛沫を、どれだけかぶるか、という実地調査をしました。 実験のため、列車のトイレに赤インクを流したところ、窓側の学生の白いYシャツに、赤い飛沫がたくさんついたそうです。 僕の子供の頃、トイレといえば、もちろん和式でした。 汲み取った糞尿は、畑の大切な肥料でしたが、寄生虫の問題など、健康上良くないということで、徐々に化学肥料に変わりました。 和式のトイレは、今では地方に一部残っている程…