株式会社判例時報社が刊行している判例集。1953年創刊。月3回の旬刊。
日本の裁判所が刊行している公的な判例集としては《民集》*1 《刑集》*2 などがあるが、ごく限られた数しか掲載されていない。そのうえ、掲載されるのが遅いし、おそろしく読みづらい。
そこで、判例を入手しようとする時には、もっぱら民間の発行する判例雑誌に頼ることになる。その二大誌が、《判例時報》と《判例タイムズ》である。特に「判例時報」には、月に1度、付録として『判例評論』*3 が発行されている。これは、その問題について学説の最高水準に近い位置にある人物に執筆が依頼されることが多く、ある事件について詳しく調査したい場合に必読の資料である。
なお、発行元がころころと変わっている。図書館でバックナンバーを探す時には、留意が必要。
FLMASK事件 岡山地判 H9.12.15 判時1641-158
もし、この事件(岡山地方裁判所で平成9年12月15日に出された判決)についての詳細を知りたい場合、《判例時報》1641号の158頁を見ればよいことがわかる。
かすがい現象否定説の文献起訴状では侵入罪+A罪が牽連犯とされ、訴因変更で、侵入罪とB罪が牽連犯ということで追加されることがあります。そういう場合には、訴因変更の違法を主張すれば、請求を受けない事件について判決をした違法(刑訴法378条3号 最二小判昭和33年2月21日刑集12巻2号288頁*1)になる可能性があります。 控訴理由第※ 法令適用の誤り・訴訟手続の法令違反~住居侵入罪をかすがいとするかすがい現象は違法である 120 1 かすがい現象 120 2 法文解釈 122 3 かすがい現象に批判的な学説 126 正田満三郎刑法体系総論p339 126 中谷 裁判例コンメンタール刑法1巻 12…