今回は、本稿前回でご紹介した未成艦「D級」装甲艦に引き続き、これまでに本稿でご紹介してきたナチスドイツ海軍の計画のみで終わった艦艇を、まとめて振り返っておくのもいい機会ではないかと。 そういうお話です。 前編・中編・後編の三部構成で、今回その前編:巡洋艦と航空母艦です。 未成巡洋艦(航空巡洋艦・軽巡洋艦・偵察巡洋艦・敷設巡洋艦など) 既に本稿では何度もご紹介していますが、少しおさらいも含め背景をまとめておきましょう。 ドイツは第一次世界大戦に敗れ、帝政ドイツの崩壊と共に、ヴェルサイユ体制で重い戦後賠償を課せられます。 同時に軍備にも厳しい制限がかけられ、海軍軍備はほぼ19世紀後半の装備を持つ沿…