〔19〕 生産された商品の価値構成と生きた労働 マルクスは「第七章 剰余価値率」において次のように展開している。 「剰余価値は、v、すなわち労働力に転態された資本部分について起る価値変動の結果にすぎず、かくしてv+m=v+Δv(vプラスvの増加分)である。」(『資本論』長谷部訳、青木書店版、三八〇頁) 「労働力の購入に投下された資本部分は、一定分量の対象化された労働であり、かくして、購買された労働力の価値と同じく不変の価値量である。だが、生産過程そのものにおいては、投下された90ポンドのかわりに自らを実証しつつある労働力が現われ、死んだ労働のかわりに生きた労働が現われ、静止量のかわりに流動量が…