学食トイレの怪異 とある大学に池田という男がいた。池田は大学で品質管理や情報処理を専攻していた。持ち前の好奇心と行動力で、興味がある分野の授業には熱心であったが、興味がない授業に関しては友人の安藤に金を握らせて代わりに出席してもらい、自分は食堂でのんびりと漫画を読んでいるような学生だった。 「どうせバレへんやろ」 そう高を括っていたのが悪かったのか、大学生活三年目のある日、彼は恐ろしい体験をすることになる。その日も池田は安藤に裏金を渡し、授業をサボって食堂で漫画を読んでいた。時刻は12時を少し回った頃。小腹が空いたので、池田は食堂の券売機へ向かった。 「少し早いけど飯にするか」 池田はそう呟く…