僕が物語を書く理由の一つが、内面から湧き上がる怒りだということは、先日話したかもしれない。 不条理な社会や自分勝手な人間に対する凄まじいまでの怒りだ。 だが、物語を書く理由はそれだけではない。 もし、僕がそれだけを理由に書いたとしたら、僕の書く物語は、ただの暴力賛美小説か、それこそ今流行りのざまあみろ的な妄想小説となんら変わらないかもしれない。 でも僕はそんなものを書きたいとは思わない。 そんなものが本屋に堂々と並べられていることに嫌悪すら感じる。 日本人って、こんなに下劣になったんだろうかと感じる。 こんなものをこれからの日本を背負う若者たちが読んでいるのかと思うと悲しくてしょうがない。 僕…