生命現象を進行させるのは、生体分子機械といわれるタンパク質分子である。それぞれの分子が決められた機能を正常に果たしていれば健康ということである。しかし、機械であれば当然故障する、硬い機械の場合であれば摩耗や破損すれば部品を交換することになる。 タンパク質分子における故障が病気という現象として現れるが、タンパク質分子を交換することによる修理が行われることは、まあ無いだろう。タンパク質分子は柔らかい機械であり容易に構造が変化する。機械の機能は構造によって決まるので、構造が変化すると、機能が低下あるいは亢進することになる。したがって、構造を正常な状態に戻すことができれば治癒することになる。タンパク質…