〔10〕 『資本論』の冒頭にもどる――商品 資本が賃労働をどのようにして搾取するのかということの基本的な構造をみたうえで、『資本論』の冒頭にもどる。 私がこのような順番で論じてきたのは、私のこの文章を読んでくれる若者たちとすべての人たちに、今日の現存する資本主義社会に怒りをもやして『資本論』を読もう、と呼びかけるためである。自分自身がどのようなパトスと意欲と発条をもってこの本を読むのかというように、自分自身をみつめてほしいからである。現代に生き苦悩するすべての人たちが、おのれは何であり何であるべきか、と自分自身を問うことを、私は望むからである。 『資本論』は次の文章ではじまっている。 「資本制…