日本だけが持つ「伝統」が、世界を迎えるホスピタリティの基礎をなすこと、そしてヨーロッパの近代化とまったく違うユニークな文化の魅力を十分に訴えたことで、世界が東京のユニークさに気づき、オリンピック・パラリンピック招致という結果に結びついたのではないだろうか。 僕は『ミカドの肖像』『土地の神話』『欲望のメディア』(いずれも小学館文庫)のいわゆる「ミカド三部作」を執筆した。この国の首都・東京の歴史を熟知している。過去を知ることで、未来に向かって適切な答えを導き出すことができたのだ。(猪瀬直樹『勝ち抜く力 なぜ「チームニッポン」は五輪を招致できたのか』PHPビジネス新書、2014) 明けましておめでと…