朝 じゃなくて夜。 そう、夜中。夜中にいきなり電話をかけてくる友人。いるじゃないですか、迷惑だとか迷惑じゃないとか、もうそういうこと考えずに「お前起きてんだろ」的な勢いで電話かけてくるやつ。だいたいいつも1時半過ぎ。そういう時に限って俺は、起きている。 そういう友達は大人になればいなくなると思っていた。うちの両親は落ち着いた人たちで、母親の長電話は俺が小学生になる前になくなったし、親父は用事がなければ人に電話をすることも無くなっていた。 社会における模範的なモデルとなるのはいつだって親であり、そこを目指して生きていれば基本的な人格というものが継承、形成されると思っていたのだ。俺は全く別の道を歩…