【蜀の歴史】建国から滅亡までの軌跡 はじめに 蜀(221年〜263年)は、三国時代において最も国力の小さな国でしたが、劉備・諸葛亮を中心に強い結束力と理想を持った国家でした。漢王朝の正統性を継ぐことを掲げ、魏と対峙しながら国を発展させました。しかし、国力の限界と内部分裂により、最終的に魏の侵攻によって滅亡しました。本記事では、蜀の建国から滅亡までの歴史を詳しく解説します。 建国期:劉備の漢復興への志 劉備の台頭と益州奪取漢王室の末裔を自称する劉備は、関羽・張飛らと義兄弟の契りを結び、各地を転戦しました。最初は勢力を持たなかったものの、赤壁の戦い(208年)で孫権と同盟し、曹操を撃退。その後、劉…