ああ楽しかった! 読んでためになった! なんて感想を書いたら、 著者の北村紗衣(さえ)先生に叱られてしまいます。 それでもすごくいい本でしたと言いたいです。 読んでいるうちに著者のことを、 大好きになっていく本でもありました。 あの本、あの映画、どうでした? どこが面白かったですか? と先生に訊いてみたくなります。 大事なのは、「感動した」とか「面白かった」みたいな 意味のない言葉をできるだけ減らして、 対象とする作品がどういうもので、 どういう見所があるのかを明確に伝えることです。 と著者は書いています。 批評はなによりも、作品を楽しむためにあります。 という言葉の通り、この本は批評を志す人…