人によって考えや感じ方は違う。この至極当然な考えが本作のテーマだと思います。 未完の小説『空の彼方』をめぐる7人の物語。この未完の小説が北海道を旅する旅人たちの間を行き交う。そしてその終わり方をそれぞれ7人が考えるというもの。 面白いのは、やはり同じものを見ているのに人によって全く受け取り方が異なるというもの。また舞台が北海道ということもあり、旅行欲をそそります。 ちなみに私は、自転車で北海道を旅行する綾子が主人公の「ワインディングロード」が一番好みです。綾子が付き合っていた剛生という男のディスりが結構なくずっぷりで圧巻。また私事ですが大学生の時に自転車旅行で鹿児島や屋久島に行ったことがあり、…