今年の2月ごろ、暖房をつけ、温かい紅茶を飲んでも毛布をかぶっても一向に体が温まらない朝、がたがた凍えながらラジオを聴いていると「スープ特集」のコーナーが流れてきたことを覚えている。 そのコーナーの中でえのバタ豚汁(X参照)というレシピが紹介されていた。寒くて仕方のなかったため、のろのろ台所へ向かった。そうして凍えながら大雑把に作ったえのバタ豚汁は、大層美味しかった。バターの甘みと味噌のしょっぱさが冷えた体に浸透していく。えのきの旨みと歯応えも相まってすっかり体は回復し、毛布をかぶらなくても大丈夫なくらい全身に熱が行き渡った。スープを飲めば体があったまる。そう学んだその日から寒くて仕方ない朝はス…