シェイクスピアの傑作恋愛喜劇。
セバスチャン〈兄〉とヴァイオラ(妹)は、うつくしい双子(ふたご)の兄妹。船旅の途中、思いがけぬ難破にあい、妹ヴァイオラが異国の海岸に漂着するところから、劇ははじまる。
様子の分からぬ異国で、ヴァイオラは男に扮装して生きていくことにするのである。
折しも、このイリリア国の港町では、公爵オーシーノが名家の令嬢に恋の真最中。そして、容姿と弁舌を見こまれた男装のヴァイオラ(男名セザーリオ)が、公爵の小姓となって「恋の使者」に立つあたりから……劇は、複雑な喜劇模様を描きはじめる。
ちなみに、「十二夜」とは、クリスマスから十二日目、いろいろな催しが行なわれる夜のこと。十二夜とははこの祭りのために書かれた喜劇。