心とは何だろう。私たちは心的現象について、あるときは<心>と呼び、またあるときは<精神>と呼び、<意識>と呼ぶが、私の中ではこれらの言葉に明確な区別はなくかなり曖昧なまま使っていることが多い。 今日このブログで取り上げようと思うのは、解剖学者三木成夫(しげお)氏の『内臓のはたらきと子どものこころ』(築地書館)と『胎児の世界ー人類の生命記憶』(中公新書)の二冊だが、三木氏はこのブログの冒頭で私が書いた、私の抱いてきた疑問にたいして、大きな示唆を与えてくれるものだと思える。そして、できれば裕之氏の内観的身体を私なりに考え理解していく手掛かりの一つにでもなればとも思う。 結論から言えば、三木氏は<こ…