ワイン好きにとって、ここは──危険なほど甘美な場所です。 「浴びるように飲む」という言葉が、冗談ではなく“現実”になる。そんな夜が確かにあります。 舞台は大津駅。改札を抜け、ロータリーの向かいへ。 街の喧騒のすぐそばに、ひっそりと火種のように灯っている店がありました。 butcher bar 十八(ブッチャーバー トッパチ)。名は肉バル。ですが、今夜の主役は肉ではありません。──グラスです。 忘年会。 一年を締めくくる席というのは、単なる飲み会ではなく、「自分の一年を誰と終えるか」を決める儀式でもあります。 だから私は、最初から設計していました。 予約したのは、時間無制限の飲み放題。 17:3…