十和田市現代美術館(とわだしげんだいびじゅつかん、Towada Art Center)とは、2008年4月26日に開館した青森県十和田市の現代美術館である。
十和田市の人口は約6万8千人であるが、開館4日目に入場者数1万人、開館わずか100日足らずの2008年8月3日に入場者数7万人を突破し、話題を集めている。
「Arts Towada」計画とは、十和田市の中心を走る全長1.1キロの「官庁街通り」全体を美術館と見立て、多様なアート作品を展開するプロジェクトである。
十和田市現代美術館はその中核施設である。美術館完成後も引き続き周辺の整備が行なわれており、Arts Towada全体の完成は平成22年春となっている。
美術館の建物は、個々の展示室が独立分散して配置され、ガラスの廊下でつながっている。
建物に大小のボリュームがあることで、大小の建物が並ぶ官庁街通りの景観との連続性がもたらされている。
各展示室は独立したパビリオンのように敷地の中に点在し、屋内展示室と屋外アート空間が交互に混ざり合っている。そして作品は展示室だけでなく中庭や屋上・階段室など、屋内外のあらゆる空間に展開されている。このため来訪者は屋内空間と屋外空間を同時に体験することになる。
また、一部の展示室は通りに対して大きなガラスの開口部を持ち、アート作品が街に対して展示されているかのような構成となっている。
「官庁街通り全体を美術館と見立てる」というArts Towada計画の一環に位置づけられたこの建物は、美術館内の活動が通りや街に連続してゆくような、開放的な建物であるといえるだろう。