シューマンの「クライスレリアーナ」全8曲を、関心の高い順に数ヶ月かけて暗譜した。 第1番…限りなく上昇する右手の円運動。勢いを増しながら最後は半径がどんどん広がり最高音D音に達し、放たれたような爽快感が生まれる。極めて速いテンポのため、ここで音を外さずに弾くのは困難だが、にもかかわらず弾くのが心地好い。常識とは半拍ずれたバスのシンコペーションにより、推進力を生む。 第8番…ベートーヴェンの第7交響曲と同じ、スキップする乗馬のリズムに固執する。バスはうっかり者か意地っ張りのように右手に逆らい、勝手気ままにずれ、きしみを生む。そのずれ方は主題が繰り返される度に微妙に異なるので、丸暗記するしか無い。…