鹿児島県南九州市知覧の中心地は、多くの観光客が訪れる場所である。知覧麓(ちらんふもと)の武家屋敷群は江戸時代の雰囲気をよく残す。この一帯は国の重要伝統的建造物群保存地区に指定され、武家町にある庭園群は国の名勝にも指定されている。その武家屋敷群の一角にある亀甲城(きっこうじょう)跡を訪問した。 知覧麓の東端には山があり(比高は60mほどとのころ)、そこが亀甲城跡である。この名称は、亀っぽい山の形状からきているのだろう。また、別名に蜷尻城(みなじりじょう)とも。主郭へ向かって螺旋状に登っていけるようなっており、その地形が蜷(巻貝)に似ていることに由来しているのだという。 亀甲城跡、手前の麓川が水堀…